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ある依頼者が被告の事件で、経済的利益にみあった成功報酬が、６０万円だったとします。
　そして、被告である依頼者が、原告に和解金を支払ったためお金はなくなったとします。
　ただ、アコムに年利１８％での借入枠があり「借入れてでもお支払いしましょうか」と言ったと仮定します。
　アコムの返済は元利金等とし、無理なく支払える金額は毎月２万円とします。

　当初「分割払いでいいよ」と言ったものの、やはり、弁護士も、資金繰りの都合がかわり、現金が今欲しくなったとします。
　アコムから借りた利息分は、弁護士が負担すべきでしょうね。

　ということで計算すると、以下の計算で、利息分を弁護士負担になりますと、依頼者は６０万円のところが、３０回目まで４８万円になってしまいます。
　つまり、２年半待てば６０万円満額、借り入れをして、一括して支払ってもらえば４８万円と１２万円の損になります。

　回数　　30　　返済総額
　元金　480,000　599,580
　年利率0.18000
　月利率0.01500

回 返済額 利息 元金 元金残高

　　　　　　　　　　　　　　　　 480,000
1 　19,986　　7,200 12,786 467,214
2 　19,986　　7,008 12,978 454,236
3 　19,986　　6,813 13,173 441,063
4 　19,986　　6,615 13,371 427,692
5 　19,986　　6,415 13,571 414,121
6 　19,986　　6,211 13,775 400,346
7 　19,986　　6,005 13,981 386,365
8 　19,986　　5,795 14,191 372,174
9 　19,986　　5,582 14,404 357,770
10　19,986　　5,366 14,620 343,150
11　19,986　　5,147 14,839 328,311
12　19,986　　4,924 15,062 313,249
13　 19,986 4,698　　15,288 297,961
14　19,986　 4,469　　15,517 282,444
15　 19,986 4,236　　15,750　 266,694
16　19,986　　4,000 15,986　 250,708
17　19,986　　3,760 16,226　 234,482
18　19,986　　3,517 16,469　 218,013
19　19,986　　3,270 16,716　 201,297
20　19,986　　3,019 16,967　 184,330
21　19,986　　2,764 17,222　 167,108
22　19,986　　2,506 17,480 　149,628
23　19,986　　2,244 17,742　 131,886
24　19,986　　1,978 18,008　 113,878
25　19,986　　1,708 18,278　 95,600
26　19,986　　1,434 18,552　 77,048
27　19,986　　1,155 18,831　 58,217
28　19,986　　 873 19,113　 39,104
29　19,986　 586 19,400　 19,704
30　19,986　 295　 19,691　　 13

　１８％の利息というのは、すごいものです。
　たった２年半で、２０％減額させてしまいます。
　なお、今、６０万円の分割金を毎月定期預金にし、平均０．３％で預金すると、もらえる利息は税金を引いて、１４４０円です。

　もちろん、弁護士が、依頼者からサラ金で借りさせて自分の報酬をもらったら、懲戒されても文句は言えません。
知らない場合は、問題ないでしょうが、「事件を真剣にやってて」「知らない」ということはないでしょう。