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債務(借金)問題

債務・借金

早期発見、早期治療

早期発見、早期治療は大切です。

 「不治の病」と呼ばれる癌にしたところで、早期発見・早期治療ができれば、外科的手術(開腹、内視鏡的治療など)により治癒します。
 なお、治癒かどうかについては、5年生存率が用いられます。
治療を開始してから満5年を経過して、癌が再発せずに生存している割合を5年生存率といいます。
 通常、5年内に「癌の再発がなければ」治癒したと解されます。胃癌、大腸癌、乳癌などでは、早期に発見された場合は、5年生存率はほ100%で、完全に治癒することがわかっていますが、肺癌なども早期に発見された場合の5年生存率は上昇しています。

 と何でこんな話をするかというと、法的紛争も、早期発見、早期治療が有効だからです。

 例えば、住宅ローンの支払いが苦しくなった場合、銀行・保証会社とのリスケジューリングの話し合いができれば、弁護士などに依頼しなくとも、解決できる問題です。

 返済が苦しいからといって、サラ金やクレジットのキャッシングの高利の借入金を、住宅ローンの返済に充てていたのでは、よほどの収入増がない限り、早晩破綻します。
 本人が無理な場合でも、弁護士に相談すれば、リスケジューリングができることもあります。

 サラ金やクレジット会社から借入れをしても、ローンの返済を滞っていない時点では、「個人民事再生」は比較的容易です。
 なお、ローンの返済を怠っているくらいですから、マンションの場合、管理費の滞納が発生している可能性が大きいですが、管理費は、先取特権として、理論上、競売は可能ですから「個人民事再生」の申し立てをする前に、完済する必要があります。ただ、ローンに比べて管理費は低廉なので、問題は小さいかもしれません。

 いよいよ、サラ金やクレジット会社の借金や住宅ローンが払えなくなり、滞納となり「代位弁済」の予告が来るようになっても、「個人民事再生」により、それまでの滞納分を親戚から援助してもらうなどし、従前のとおり支払い、また、サラ金やクレジット会社の借金を5分の1程度に圧縮すれば、手数はかかりますが、自宅は守ることができます。

 なお「代位弁済」され、競売が始まっても、代位弁済日から6ヶ月以内であれば、手続きは、かなりややこしくなりますし、保証会社の要求がエスカレートしますが、理屈の上では「個人民事再生」は不可能ではありません。

 代位弁済がされて6ヶ月たてば、個人民事再生により、自宅を守ることは不可能となります。
 あとは、親戚に高値で競落してもらうという「ウルトラC」で、自宅を守ることができることも皆無ではありません。

 ただ、早期治療=弁護士との相談をすれば「治癒」も難しくはないのですが、遅れれば遅れるほど、弁護士に支払う着手金も高額となるなどハードルが高くなり、「治癒」は、「困難」から「不可能」に近くなっていきます。

 癌と違って死にはしませんが、早期に専門家である弁護士に相談すれば、自宅を失わずにすんだのに、弁護士への相談が遅れたため、自宅を失うということがあり得ます。

 なぜ、体の調子が悪いと医者に行くのに、経済的に不具合になったとき、専門家である弁護士に相談しないのか不思議であるということがよくあります。
 一人や家族だけで悩まず、早期に、専門家である弁護士に相談されてはどうでしょう。
 「早期発見」は難しくありません。予定どおりの返済が困難となった時点が「早期発見」をしたときです。
 やはり「早期発見」「早期治療」が好ましいと思います。

 なお、遅れた場合でも、一人や家族だけで悩まず 専門家=弁護士に相談すれば、「ウルトラC」を含めてアドバイスしてもらえると思います。
 また、被害を最小化する方策をアドバイスしてくれるでしょう。

 まずは、専門家である弁護士への相談が大切かと思います。

西野法律事務所
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