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債務(借金)問題

債務・借金

サラ金の衰退

廃業するサラ金が増えてきています。

 まず、新規顧客の契約をしなくなります(phase1)。
 次に、従前の顧客から回収するだけで、リボルビングの場合であっても、貸増はしなくなります(phase2)。 さらに、商号をかえてしまいます(phase3)。
 あとは、うやむやにして実質廃業するか(phase4)、民事再生や破産を申立てます(phase5)。

 過払い請求をすると、「phase1」の段階で、既に、「当社は新たな貸出をしなくなっておりますので、元金をカットしてお願いします」と交渉してきます。
 まだ、この程度なら、訴訟をして敗訴すれば、通常は支払ってきます。

 「phase2」「phase3」になると、「元金をカットしてお願いします」は同じなのですが、真実みがましていき、訴訟で敗訴しても、支払いません。和解をしても支払われる保障はありません。
 強制執行をしても平気です。たいてい、預金口座を差押さえても、動産を差押さえても、競合するライバルがいて、按分でしかとれません。
 この段階に至っても、工夫すれば回収することができることがあるのですが、私は、ここで公表して、他の弁護士と競合するようなことをする「お人好し」ではありません。それぞれノウハウを持って、回収に努めています。

 「phase4」「phase5」になると、依頼者に「あきらめてください」というしかありません。

 中小もそうなのですが、準大手といわれているところも危険になっています。
 大手でも危ないかも知れません。

 早く訴訟を提起していれば回収できた可能性があるがしなかったなどと、「弁護過誤」を問われる可能性がありますが、回収が危うい会社は、「着手金と費用を満額いただければ、1週間以内に訴訟を提起しますが、どうなさいますか」と依頼者に聞けば、まず、「訴訟提起はしなくても構いません」との書類にサインをもらえます。

 私は、銀行系のサラ金は、まとめて訴訟した方が手数がかかりませんから、ゆっくりする場合があります。グループ分けして、1つの訴状で、延べ10件以内にとどめているのですが、裁判所の評判はよくありません。
 銀行系とは、具体的には、アコム(東京三菱UFJ系)、プロミス、三洋信販=ポケットカード(三井住友系)、レイク、シンキ(新生銀行系)ですね。
 他は、できるだけ早く訴訟をするよう心がけています。

でも、あまり、これほどのサラ金の衰退は予想しなかったでしょうね。

西野法律事務所
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