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韓国籍と朝鮮籍
平成28年3月11日、法務省は、日本で暮らしている在日韓国・朝鮮人のうち「朝鮮籍」を持つ人の数が、平成27年末の時点で3万3939人まで減っていることが分かりました。
法務省が朝鮮籍保持者の正確な人数を公開したのは、昭和45年以降初めてのことです。
なお、「朝鮮籍」は「北朝鮮籍」ではありません。
昭和20年の敗戦直後、まだ大韓民国が存在していない時期に、朝鮮半島に戻らず日本に残った朝鮮人60万人に対して、日本政府が付与した「国籍」です。
韓国の建国後も韓国籍を取らず、また日本国籍も取得せず、当時の国籍をそのまま持ち続けている人が現在の朝鮮籍保持者です。
在日韓国・朝鮮人の選択肢は、日本国籍を取るか、韓国籍を取得するか、朝鮮籍のまま残るかの3つに1つです。
日本はこれまで、外国人を集計する際「韓国籍」と「朝鮮籍」を区分せず「韓国・朝鮮」と分類してきました。
平成27年末の時点で、朝鮮籍は4万人にもならない数ですが、韓国籍を持つ在日韓国人は46万人います。
双方合わせて「韓国・朝鮮=50万人」と発表してしまうよりは、正確な数字を公表すべきと言うことです。
日本政府が推定する朝鮮総連のメンバーは8万人ですが、朝鮮籍保持者の数はその半分にもならないことになります。総連幹部の中にも、組織に内緒で韓国籍を取った人が多いようです。
朝鮮総連は事実上、「瓦解直前」状態ということになります。