2015年~2017年バックナンバー
銀行の経営悪化
平成29年10月31日日本経済新聞朝刊に以下の記事が掲載されていました。
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日本を代表する金融機関である3メガバンクが、そろって抜本的な構造改革に乗り出した。
人員や店舗をスリム化し、業務の情報技術(IT)化や人工知能(AI)の活用を進めるのが柱だ。人員の削減は採用抑制や退職による自然減で段階的に進める考えだ。収益力の弱さが指摘される日本の金融機関の競争力強化につながるか注目される。
みずほフィナンシャルグループ(FG)は、今後10年で1万9000人規模の削減を検討している。原則として毎年1000~2000人規模で続けている採用の抑制と、定年退職を通じて徐々に減らす方向。統合前の富士銀行など各行は、バブル期にそれぞれ1000人規模で採用しており、今後、毎年数千人単位の退職者が想定されており、自然減で対応できるとの考えだ。
野村証券の高宮健アナリストは「収益性改善につながるものとして肯定的に評価できる」と指摘する。
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平成29年10月30日読売新聞に以下の記事が掲載されていました。
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三菱東京UFJ銀行の個人向け業務の構造改革案が平成29年10月29日、わかった。
2018年度から20年度末までの3年間で、国内約90店舗を統廃合する方向で検討する。約480店のうち、2割弱に相当する。内部試算で、26年度に国内店舗の約3割が赤字化する可能性が判明したためだ。
2018年度から20年度末までの3年間で、国内約90店舗を統廃合する方向で検討する。約480店のうち、2割弱に相当する。内部試算で、26年度に国内店舗の約3割が赤字化する可能性が判明したためだ。
23年度末まででは、3割の約140店舗まで統廃合を拡大する構想もある。
日本銀行のマイナス金利政策などで低金利が長期化し、利ざやで稼ぎにくくなっており、コスト削減が急務となっている。インターネットバンキングの普及などで来店者数が減少していることもある。
統廃合を行わない店舗についても、人工知能(AI)などを使って大胆なデジタル化を図り、抜本的な省力化を進める。
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平成29年10月28日ロイター電子版に以下の記事が掲載されていました。
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みずほフィナンシャルグループは、今後10年間で1万9000人を削減し、現状の約6万人から4万人規模に移行する検討に入った。IT活用による業務効率化や、店舗の統廃合を進める方針だ。
低金利の長期化で銀行の収益力が低下していることから、効率化を一層進め収益力の維持・強化を図る。
週明け以降、詳細を詰め、11月上旬の中間決算発表に合わせて、具体策を発表する見込み。
人員削減の具体的数字は今後詰めるが、80年代の大量採用時期の行員・社員が退職時期を迎えることから、自然減と採用抑制で対応する。
金融界ではフィンテック(ITと金融の融合)の浸透で、人の手に頼っていた業務を徐々に省力化できるようになってきており、大幅な人員削減が可能になってきている。
みずほは全国の支店などでの業務も統廃合を進め、一段とスリム化により、さらに筋肉質な体制を構築したい考えだ。
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平成29年4月8日日本経済新聞朝刊には、三菱東京UFJ銀行などメガバンク3行の平成30年4月入社の新卒採用人数は3300人余と、平成29年4月の採用実績を25%下回る見通しで、2年連続の減少で、6年ぶりの低水準となる。マイナス金利政策による収益低迷の長期化などで、大量の新卒を一括で採る大手銀行の人材採用も曲がり角を迎えているとの記事が掲載されていました。
平成29年4月8日日本経済新聞朝刊には、東京商工リサーチは平成293月20日、国内92行の平成297年3月期の平均年間給与を発表した。平均額は、平成28年同期比0.8%減の615万2000円で、5年ぶりに前年実績を下回った。日銀が導入したマイナス金利政策の影響で収益が悪化するとの懸念から、メガバンクは16年春季労使交渉で3年ぶりにベースアップを見送ったとの記事が掲載されていました。
3メガ銀行ですら、このありさまですら、地方銀行は、さぞ苦しいかと思います。