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2015年~2017年バックナンバー

コンピュータでたやすい計算と難しい計算

 コンピュータは、日食や月食などは、簡単に計算できます。

 

 地球は、太陽を楕円軌道で回っていますが、何年何月何日何分何秒何々にどの位置にあるのか、月は、地球を楕円軌道で回っていますが、何年何月何日何分何秒何々にどの位置にあるのかは、位置に影響する要素が少ないですから、計算は簡単なのですね。

 

 コンピュータも、それほど、演算速度などの能力が速い必要はなさそうです。

 コンピュータは第二次世界大戦時に実用化されましたが、開発目的は、弾道計算と暗号解読にあったといわれています。真空管でも十分だった、といいますか、真空管しかありません。

 アポロ計画の月面着陸の際のコンピュータの能力は、スーパーファミコンが、それ以下ともいわれています。

 

 コンピュータが使われる以前、星の動きを計算するために、座標回転公式と球面三角法などにより、机上の計算でできていたそうですが、正確で精度の高い計算をするためには、それなりに複雑な計算となり、それなりに大変だっようです。
 

 もっとも、「いつ日食がおきるか」などは、急ぐ計算ではありません。

 

 どちらにしても、ほぼ真空、軌道に影響する重力等の要素はわずかですから、計算は「比較的」「容易」だそうです。


  コンピュータで計算が難しいものの代表は「落ち葉がどう落ちるか」「タバコの煙がどう拡散するか」だそうです。

 

 もともと落ち葉や煙は軽く、空気や風の影響など考慮すべき要素がありすぎて、スーパーコンピュータが必要となるそうです。

 スーパーコンピューターは、量子力学、計算化学、各種の物理的なシミュレーション(航空機の風洞シミュレーション、核兵器の爆発シミュレーションなど)のほか、天気予報、気象研究に用いられています。

 ちなみに、東日本大震災の津波による原子炉メルトダウンのとき活用されなかった緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による放射性物質拡散シミュレーションもスーパーコンピューターを利用しています。100億円かかっているそうです。

 

 天気予報ですら難いのに、風向きや降雨などの全ての条件を知っているわけではなく、原子力発電からの放射性物質が、各時点ごとにどれだけ排出されているかもわからないのですから、いくらスーパーコンピューターを使っても難しいでしょう。

 もっとも、SPEEDIの結果と、各地で放射性物質が検出される量をみれば、概略あっています。
 当時の菅政権が、同心円だけで避難を指示すたというのは無謀でした。

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