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2015年~2017年バックナンバー

中国化嫌う香港人の移民急増

 1997年に香港が中国に返還されました。

 香港は、香港島、九龍半島、新界の総称ですが、1842年の南京条約によって、香港島が清朝からイギリスに割譲され、さらに、1860年の北京条約によって、九龍半島の南端が割譲され、新界は、1898年の展拓香港界址専条によって、99年間の租借が決まりました。

 以後、3地域はイギリスの統治下に置かれることとなります。

 

 1941年に太平洋戦争が勃発し、日本が、イギリス植民地軍を放逐して統治を始めますが、1945年の日本の敗戦によりイギリスの植民地に復帰しています。


 1997年に香港が中国に返還されたときは、50年間は資本主義を採用し、社会主義の中国と異なる制度を維持することが約束されたのですが、すでに反故にされています。


 ということで、共産主義を嫌悪する人は、海外に移住をしようということになります。

 

 在香港カナダ総領事館によると、平成28年カナダの永住権を取得した香港人は1210人で、香港返還以降で最高だったそうです。

 

 香港の民主化デモであるいわゆる「雨傘革命」が起きた平成26年に585人だったカナダへの移民者は翌年の平成27年には630人に増え、平成28年はさらに倍増しました。

 平成29年上半期にも660人がカナダの永住権を取得しており、今年もカナダへの移民者が前年を上回るとみられています。

 

 香港を離れる移民者の全体数も増え続けています。
 平成28年海外移民を申請した香港人は7600人でした。平成26年の約6900人、平成27年の7000人に続き右肩上がりです。

 

 平成28年、香港人が最も移民した国は米国(約2800人)で、オーストラリア(約2100人)、カナダが続いています。
 中華圏の台湾を選んだ香港人も1086人います。

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