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2015年~2017年バックナンバー

電磁パルス攻撃

 北朝鮮の朝鮮中央通信は、平成29年9月3日、金正恩・北朝鮮労働党委員長が視察した、ICBMの核弾頭に搭載する新たな「水爆」について、電磁パルス(EMP)攻撃まで加えられると主張しました。
 
 同通信は、巨大な殺傷・破壊力を発揮するだけでなく、戦略的目的に応じて高空で爆発させ、広大な地域への超強力EMP攻撃まで加えることのできる多機能化された熱核弾頭だと強調しています。
 
 核弾頭を地上数十~数百キロの高高度で爆発させ、相手国の防衛網をまひさせる攻撃手段で、日米韓に新たな脅威を突き付けた形です。
 
 もちろん、技術が必要です。
 
 この点について、アメリカのミサイル専門家は、平成29年6月、アメリカ米紙への寄稿で、「2004年、北朝鮮がロシアのEMP技術を獲得した事実が米議会の調査を通じて確認された」と指摘しています。
 
 核兵器を高高度で爆発させることにより発生した電磁パルスにより、広範囲の電子機器が無力化します。
 
 上空で爆発すれば、電力・通信インフラが破壊されると大規模な停電が発生し、電子制御されている輸送インフラも機能停止、食糧や燃料の供給にも支障が出で、電源を失った原発が制御不能に陥ることも心配されます。
 
 アメリカやロシアは、核弾頭を装着したICBMを、大気圏に再突入させ、ピンポイントで着弾させる技術を持っています。
 
 北朝鮮が、核弾頭を装着したICBMを、大気圏に再突入させ、ピンポイントで着弾させる技術がなくとも、核弾頭を地上数十~数百キロの高高度で爆発させ、相手国の防衛網をまひさせるだけで十分です。
 
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