2015年~2017年バックナンバー
問題のある「法律相談」
大阪弁護士会、各地方自治会が実施している法律相談があります。
地方自治体は、住民サービスの一環ですから無料、大阪弁護士会も、生活保護受給証・母子手当受給証があれば無料です。
地方公共団体は30分の制限が多く、大阪弁護士会は有料でない限り、30分の制限で延長は不可です。
法律相談には変わった人の相談があります。
リピーターは、受付の段階でチェックされます。
まともな質問の時間切れは、またどうぞ来てくださいで終わりなのですが、「おかしな質問」の場合は、弁護士が相談票にその旨記載し、念のため口頭で担当職員に「かわった人である」との申送りをし、通常は、次の相談担当弁護士は、あらかじめ、相談者が「かわった人である」ことが、事務職員によって伝達されています。次の法律相談の担当弁護士は、通常の場合「受け流すのみ」となります。
これらは、若い弁護士の相談させると、「若気の至り」で大げんかになりますから、ある程度経験のある弁護士に回すように事務方が配慮しています。
類型的に多いのは、
1 電波が飛んでいる。なんとかしてほしい
2 盗聴されいる。なんとかしてほしい
3 何者かにつけまわされている。なんとかしてほしい
というものです。
1 電波が飛んでいる。なんとかしてほしい
2 盗聴されいる。なんとかしてほしい
3 何者かにつけまわされている。なんとかしてほしい
というものです。
弁護士が「ねじふせる」というのはタブーです。
1 電波が飛んでいる
「そんな、ばかな」は禁句です。
なお、通常生活していても電波は飛んでいます。ですから、携帯は地下鉄など特別な場所を除いて通話ができます。
飛んでいることが「わかる」のがおかしいのです。
私の回答は「大変ですね。電波遮断シートは10平方メートルで1万円くらいでありますよ。お望みなら、インターネットで検索してください。もしご自身でインターネットを使えないなら、使える人に頼んでみてください。それで、テントのようにして、電波が飛んでこないかどうか確認してみてください」です。
なお、電波遮断シートが10平方メートルで1万円くらいで買えるというのは本当です。
「そんな、ばかな」は禁句です。
なお、通常生活していても電波は飛んでいます。ですから、携帯は地下鉄など特別な場所を除いて通話ができます。
飛んでいることが「わかる」のがおかしいのです。
私の回答は「大変ですね。電波遮断シートは10平方メートルで1万円くらいでありますよ。お望みなら、インターネットで検索してください。もしご自身でインターネットを使えないなら、使える人に頼んでみてください。それで、テントのようにして、電波が飛んでこないかどうか確認してみてください」です。
なお、電波遮断シートが10平方メートルで1万円くらいで買えるというのは本当です。
2 盗聴されいる
「そんな、ばかな」は禁句です。
やはり「大変ですね。盗聴器発見サービスがあります。お望みなら、インターネットで検索してください。業者が見つかります。バスなどに広告のっていることもありますよ」と答えます。
「そんな、ばかな」は禁句です。
やはり「大変ですね。盗聴器発見サービスがあります。お望みなら、インターネットで検索してください。業者が見つかります。バスなどに広告のっていることもありますよ」と答えます。
盗聴器発見サービスは現存します。もっとも、本当に商売になるかどうかは別問題ですが・・・
3 つけ回されいる(それ自体が明らかに怪しい場合に限ります)
やはり「そんな、ばかな」は禁句です。
まず「毎日、24時間ですか?」と聞きます。
普通、相談者は「はい」と見栄を張って答えます。
そこで「興信所に頼んで、犯人をつきとめることをお勧めします。尾行者を特定して写真を撮ればよいのです。毎日、24時間つけ回されているなら半日で十分。興信所に頼んで、2時間程度なら2万円くらいです。」と答えます。「高い」と相談者がいうと「それが手っ取り早いですよ。犯人がつけまわしている写真がとれなければ、警察も裁判所も相手はしてくれえません。安いものです」と納得させます。
やはり「そんな、ばかな」は禁句です。
まず「毎日、24時間ですか?」と聞きます。
普通、相談者は「はい」と見栄を張って答えます。
そこで「興信所に頼んで、犯人をつきとめることをお勧めします。尾行者を特定して写真を撮ればよいのです。毎日、24時間つけ回されているなら半日で十分。興信所に頼んで、2時間程度なら2万円くらいです。」と答えます。「高い」と相談者がいうと「それが手っ取り早いですよ。犯人がつけまわしている写真がとれなければ、警察も裁判所も相手はしてくれえません。安いものです」と納得させます。
毎日、屋根裏で、安倍首相とトランプ大統領と、プーチン大統領と、メルケル首相が議論してうるさいからなんとかしたい」という相談もありました。
まず「どんな内容でしたかと聞きました。
次に「大変ですね。いったい何語で話していましたか」と聞きました。
「日本語」と答えたので、はじめて「トランプ大統領と、プーチン大統領と、メルケル首相は日本語はしゃべれないはずですが」で終わりでした。
もし、英語やロシア語やドイツ語と答えたとしたら「安倍首相はしゃべれないはずですが」と返していたでしょう。
こういう「法律相談」は、頭から相談者の言うことを否定してはダメです。
「解決方法」らしきものを教えるか、「こら あかん」と退出させるのが賢いのです。
なお、中途半端な、おかしな事件は、必須の書類は何かと考え「この書類がないと答えられません」「日を改めてもう一度来てください。私はいませんが、弁護士なら答えは同じです」と後の弁護士に「押しつけます」。
私の個人的な問題としては、弁護士も歳をくってくると、「おかしな相談者」を無理に回そうと事務方で作為される結果、私が「被害者」になる確率が高くなります。
若い人にあたって「ひと騒動」起きても大変です。
この前「午前11時の予約」と相談用紙右上に書いていた相談者を、1時から担当の私に回そうと画策されたことがあります。
明らかに質問内容がおかしかったので簡単に片付け、「本筋の質問」と「なぜ11時にこなかったんですか。すっぽかしたのですか」と聞くと、「2時間も待たされたうえ、こんなことを聞かれるなんてもう嫌だ」と出ていってしまいました。
事務担当者から「先生の継続相談案件にしてもらえませんか」(ここの相談所には来ないでほしい、私の事務所でという趣旨です)と聞かれましたが、もちろん断りました。
私の事務所は「ゴミ箱」でありません。