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2015年~2017年バックナンバー

自衛隊F35に空対地ミサイル装着検討へ

  読売新聞は、平成29年6月26日、複数の政府関係者の言葉を引用して「政府は、航空自衛隊に配備予定の最新鋭ステルス戦闘機『F35』に、遠く離れた地上の敵を攻撃できる『空対地ミサイル』を導入する方向で検討に入った」とし、「平成30年度予算に関連経費の計上を目指している」と報じました。
 
 自衛隊が戦闘機に軍事施設を直接攻撃できる長距離空対地ミサイルを装着するのは初めてのことです。
 
 航空自衛隊は今年度末からF35戦闘機42機を三沢基地に順次配置する予定で、42機のうち4機はアメリカから完成品を、38機は部品を日本に搬入して三菱重工業で組み立てて生産する予定です。
 自衛隊は、平成29年6月5日、日本で組み立てた「F35A」1号機を公開しています。
 
 F35に装着する空対地ミサイルに、ノルウェーが主体となって開発中の「ジョイント・ストライク・ミサイル(Joint Strike Missile:JSM)」を有力候補として検討しています。
 
 赤外線シーカー(Infrared seeker)などを装備しているJSMは、自動入力された標的を正確に命中させるミサイルです。
 
  平成29年内にF35とJSM体系の統合作業が完了する予定です。
 
 F35AはJSM2発を内蔵搭載できるように設計されています。
 
 
 建前は、尖閣諸島などの離島防衛のために、長距離空対地ミサイルの導入です。
 
 ただ、尖閣諸島付近の外国軍艦に対しては、空対艦ミサイルでしょう。尖閣諸島に、航空機からミサイルを、うち込むことは考えられません。
 
 本音は、朝鮮半島有事の際、F35ステルス戦闘機は防空レーダーを避けて敵地に進入し、北朝鮮の核・ミサイル施設はもちろん、平壌の首脳部に打撃を与えることも可能ということですね。一般市民の住む平壌は攻撃しないでしょうが。
 
  なお、海上自衛隊所属イージス艦を北朝鮮の弾道ミサイルの脅威に対応するために現在の4隻から8隻に増やす計画です。日本のイージス艦にはSM3迎撃ミサイルが搭載されており、大気圏外で弾道ミサイルを迎撃することができます。
 
 これとは別に、地上型SM3迎撃システム「イージス・アショア」も導入する計画です。
  THAADは高価すぎるということですね。

 ちなみに、平成29年4月に実施された、産経・FNN合同世論調査では、敵基地攻撃「容認」75%超、北朝鮮が発射の具体的な構えを見せたら攻撃も30%超という結果が出ています。

 打ち落とすのは難しいですし、PAC3の価格は1発あたり約5億円といわれていますから「元から絶たなきゃダメ」ということでしょう。

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