本文へ移動

2015年~2017年バックナンバー

ギリシャのドイツに対する賠償請求

平成27年1月25日に行われたギリシャの総選挙で、反緊縮財政派のアレクシス・チプラス氏が勝利し、チプラス氏が首相に就任しました。

 欧州連合(EU)主導の緊縮策の見直しを求めているギリシャのコジアス外務大臣は、平成27年2月10日、ドイツのシュタインマイヤー外務大臣とベルリンで会談し、第2次世界大戦中のナチス・ドイツ占領による損害の賠償要求を検討中だと伝えました。

 シュタインマイヤー外務大臣は10日の会見で、「ナチス占領期にギリシャで起きた『ひどい出来事』に対する政治的、倫理的な責任は十分に認識している」とした上で、「すべての賠償問題は法的に解決していると確信している」と述べました。

 賠償要求はギリシャのチプラス首相が就任前から主張し、平成27年2月8日の施政方針演説でも表明しています。
 ギリシャでは緊縮策の徹底を求めるドイツへの反感が強まっていることが背景にあります。


 なお、その前に、ガブリエル ドイツ副首相兼経済大臣が、平成27年2月9日、賠償の可能性は「ゼロ(Null)」と言ったと地元メディアが報道しています。

 ガブリエル副首相は、社民党(SPD)党首として、キリスト教民主(CDU)の党首であるメルケル首相に続く実力者です。

 ドイツは、パリ補償会議と1953年のロンドンの負債協定によるナチスの戦争賠償の条件をもとに、410億ドル以上を賠償したとして、この問題を終結したものとみなしてきています。


 ちなみに、ギリシャからドイツに対する賠償請求は初めてではありません。

「ギリシャのドイツに対する戦争賠償請求」

 そういえば、日本の近所に「ドイツを見習え」という国がありますね。

TOPへ戻る