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2015年~2017年バックナンバー

申し訳ない

平成27年1月25日、イスラム過激派組織「イスラム国」によって殺害され、動画を公開された日本人・湯川遥菜さんの父親・正一氏(74)は「国民に迷惑をかけ申し訳ない」と述べました。
 また、自宅で記者会見を行い「全てが真っ白になり、言葉が出なかった。とても残念だが、政府をはじめ関係の方に尽力していただいたことに感謝している」と述べました。

 また、後藤健二さんとみられる日本人殺害の動画が公開され「息子の救出に向かい、こういう最悪の結果になったということは、本当に残念でことばがありません。心苦しく、胸が張り裂けるような思いです。ご家族の方に、ただただ申し訳ないということでいっぱいです」と述べました。

 別に、不思議でも何でもない話のように思います。

 ただ、そのような発想は、必ずしも、全世界共通の発想ではないようです。


 日本国が身代金を要求されていました。
 日本が軍隊を出して、人質を奪回しにいく(アメリカは、失敗していますが試みています)ことは無理でも、身代金を出すくらいはできそうです。もとより、交渉ができるような相手ではありませんから、身代金を出そうにも話がつきようがないといえばありません。


 考えてみれば「どうして救えなかったのか」「なんで金を出さなかったのか」と政府を責めたりしても不思議ではありません。
 考えてみれば、息子が人質になり殺害されたのに「申し訳ない」という必要もありません。

 ただ、やはり日本人の発想は、子供が、危険な地域にあえていき、人質になることにより、迷惑をかけてしまったということであり、救出しない国が悪いということになりません。


 自分が、あえて危険なことをしていない場合、例えば、阪神淡路大震災や東日本大震災でも、救助された人が、救助にあたった消防隊員や自衛隊員に「ご迷惑をおかけしました」といっている人がいました。
 「なぜ、救助が遅れたんだ」と怒鳴る人がいたとも聞いていません。
 もしかしたら、いることはいたものの、報道されていないだけかもしれません。


 日本人は、他人に迷惑をかけることを極端にいやがる、また、恥とするということは間違いなさそうです。

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