本文へ移動

雑記帳

雑記帳

日本人は海外旅行へ行かなくなった

 長く続いたコロナ禍の影響で低迷していた宿泊・旅行需要が昨年後半から急速に回復しています。
 令和3年には24万5000人にまで落込んでいた訪日外国人数も、令和5年には2506万6000人を記録しました。
 コロナ前である令和元年の3188万2000人の8割近くまで回復しています。
 日本人を含めた日本国内の旅行客数は、令和5年の2億8100万人と推測され、コロナ前である令和元年2億9170万人にほぼ追いついている状況です。
 旅行宿泊需要の回復とともに、ホテルの宿泊料も上がっていますね。

 インバウンドのうち、韓国、台湾、香港は増え、中国は減少しています。
 観光庁の調査によれば、初めて日本を訪れた人は香港で12.3%、台湾で14.4%、韓国で24.1%にすぎないそうです。
 国内旅行が考えられない香港など、日本に来た回数が10回以上の人が29.7%、2回~9回が58%を占めているそうです。
 韓国や台湾も、自国に観光地が多くありません。

 日本からの海外旅行者は明らかに減っています。
 国土交通省の調査によれば、日本人出国者数は、令和元年に2008万人と初の2000万人の大台を突破しましたが、令和5年、その数は962万人と、令和元年の半分以下の水準に留まっています。

 1つは円安と諸外国の物価高騰です。
 日本が金融緩和を続けていた(続けている)ため、世界各国との金利差が大きくなり、また、石油価格高騰などで貿易赤字が続いていて、経常黒字は続いていて、30年以上純債権国1位の位置は保持しているものの、経常黒字で得られた外貨が、外国に再投資されて日本に環流する分が減ったために、現実に、実需の円買いよりも実需の円売りが多く、円安要因になっていることをあわせ、円が田野通過に比べて安くなっています。
 日本の海外旅行にとって不利です。
 航空運賃、海外ホテルの宿泊費、渡航先での物価などの高騰は、海外旅行を躊躇させます。
 旅行客の高齢化もあります。
 日本人の旅行需要をけん引しているのは高齢者だといわれています。
 団塊世代(昭和22年から昭和24年生まれ)が元気に旅行をしてきた、令和元年頃と比べ、翌令和7にはすべてが75歳以上の後期高齢者に分類されるようになります。
 長い時間飛行機に乗って海外旅行ができる人は今後はどんどん少なくなってくるのは自明です。

 どこへ行っても、日本人の団体を見なくなりましたね。
 土産物店でも日本語での表記が減っています。


TOPへ戻る