本文へ移動

雑記帳

雑記帳

楽天モバイル悲願の「プラチナバンド」承認

 楽天モバイルは 令和5年10月23日に、プラチナバンドを獲得したことを発表しました。
 プラチナバンド付近の周波数のうち、3MHzの空きの割当です。

 プラチナバンドは、比較的、波長が長い低周波なので遠くまで届きやすく、障害物があっても回り込む特性があります。
 このためビルの陰や屋内、地下、さらに山間地など基地局の少ない地域でもつながりやすく、携帯電話に最適な周波数帯といわれています。
 プラチナバンドは現在、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社にのみ割当てられています。
 楽天モバイルは、令和2年に携帯事業に本格参入し、3社が持つ周波数帯の再配分を求めてきましたが、3社は消極的姿勢に終始していました。

 楽天モバイルが悲願のプラチナバンドをついに獲得できたということになります。
 「つながりにくい」というイメージ払拭ができるのでしょうか。

 楽天モバイルの契約者数は、無料キャンペーンをやめてから、約500万件にまで落ち込みました。黒字化にはあと300万件必要との見通しだそうです。
 楽天の令和4年12月期連結決算(国際会計基準)のモバイル事業は4928億円の営業赤字を計上し、令和5年1月期~6月期の赤字も1850億円(前年同期は2538音円の赤字)と、基地局整備の進展で赤字のピークは過ぎたとはいえ、なお、赤字は高水準です。
 三木谷社長は、赤字補填のため、自分の所有する楽天株を売却し、持株は3分の2を割りました。
 また、楽天は、令和6年1月31日、就活サイト「みん就」を人材紹介会社のポートに約22億円で譲渡すると発表しました。

 契約者数が伸び悩み、赤字垂れ流しで楽天グループの足を引っ張ってきたモバイル事業は浮上できるのでしょうか。

 また、実際に割当てられる見込みの帯域は狭く、黒字化に必要な1000万件近くまで契約数が増えた場合、混雑して通信環境が悪化する可能性もあり、プラチナバンドのさらなる獲得に向けた取り組みも引き続き必要になります。

 楽天は、楽天市場を軸にカード、銀行、証券といったグループの金融サービスを含む総合サービスを提供し、全体をポイントで繋ぐ「楽天経済圏」を推進していて、携帯電話事業が足を引っ張っていました。
 携帯電話事業がうまくいかないと、肝心のカード、銀行、証券がゆらぎかねません。
TOPへ戻る