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2023年バックナンバー

雑記帳

偽札

 偽札を偽造したり、使ったりすると罪は重いのでしょうか。
 刑法148条1項には「行使の目的で、通用する貨幣、紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、無期又は3年以上の懲役に処する」2項には「偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者も、前項と同様とする」と定められています。

 重罪中の重罪扱いです。

 ちなみに、偽札をつかまされ、偽札とわかって他人に渡した場合どうなるのでしょうか。
 刑法152条に「貨幣、紙幣又は銀行券を収得した後に、それが偽造又は変造のものであることを知って、これを行使し、又は行使の目的で人に交付した者は、その額面価格の3倍以下の罰金又は科料に処する。ただし、2000円以下にすることはできない」とされています。
 かなり軽いですね。

 なお、偽札をつかまされたからといって、銀行では受け取りも交換もしてもらえませんし、警察に届けた場合、「新札に交換」ということもありません。
 ただ、捜査に協力してもらったことに対する謝礼金の制度があります。昭和52年にできた「偽造通貨発見届け出者に対する協力謝金制度」です。
 具体的な金額は明記されていませんが、実際の運営では、つかまされた偽札と同額が支払われているようです。
 もっとも、当然の事ながら、取調べに協力しなければなりませんから、時間の無駄ではあります。

 日本は、比較的、偽造通貨が流通することがめずらしい国といわれています。
 最高額の紙幣が1万円ですし、紙幣の製造技術は、実質的に世界で一、二を争うといっていいでしょう。

 日本で、キャッシュレス化が遅れているというというのは事実ですが、偽札の少なさも要因の一つです。

 日本では275万枚に1枚の割合で発見されています。これを1としたとき、ユーロの偽札は137倍、米国ドルは275倍、英国ポンドは500倍の割合で偽札が見つかっています。

 ユーロは50ユーロが真贋を判定する機械にかざされますが使用は可能、100ユーロ札(1万3000円くらい)は断わられることがありますし、50ドル札(5500円くらい)100ドル札(1万1000円くらい)が使えるのは、自分が宿泊しているホテルくらいというのが実感です。

 外国旅行を考えてみましょう。
 ユーロは、高額紙幣は、受取りの際に、偽札でないかどうかチェックされます。
 偽札が出回っているのでしょうね。

 私自身は、50ユーロをこえる紙幣は持たないようにしています。
 チェックされるのは不愉快ですが、20ユーロ札ばかりだとかさばりますから、日本の銀行か、外国の銀行か空港の両替商で50ユーロは受け取ります。
 銀行や両替商で、偽札をつかまされることは通常ありません。
 50ユーロ札を出せば、20ユーロ札以上かえってきませんから、最初を除いて、チェックの対象にはなりません。

 ハワイや本土の米ドルも、高額紙幣は、受取りの際に、偽札でないかどうかチェックされます。
 偽札が出回っているのでしょうね。
 私自身は、20ドル札をこえる紙幣は持たないようにしています。
 20ドル札でチェックされることはありません。

 ユーロ札は、色と大きさが違います。慣れないと分かりませんが。
 ドルは大きさや色が一緒ですから、多く渡しすぎる恐れがありますし、日本のように、親切に「金額が違ってますよ」と教えてくれません。

 韓国で偽札など考えたことはありません。
 ついこの前まで、最高5万ウォン札も5000円札相当ですし、ウォンのようになマイナーなお札をわざわざ偽造しても割に合いません。

 偽札で要注意は中国といわれていました。
 ATMから偽札が出てくるということで、紙幣に信用はありません。
 クレジットカード、デビットカードより、QRコードによる自動決済が発達しているようです。
 中国は共産党独裁政権であり、キャッシュレス決済は、データをすべて共産党に握られることになりますから、危険ではあります。


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