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2023年バックナンバー

雑記帳

サムスン電子の在庫50兆ウォン 原材料調達費は110兆ウォン超

 サムスン電子の在庫資産が昨年、史上初めて50兆ウォン(約5兆1000億円)を突破しました。
 原材料の調達費用も100兆ウォン(20兆2000億円)をはるかに超え、過去最高水準に達しました。

 サムスン電子がこのほど公表した監査報告書によりますと、令和4末現在で在庫資産は52兆1878億ウォンとなり、1年間で10兆ウォン以上増えました。
 完成品に当たる「製品および商品在庫」が前年比23.4%増の16兆322億ウォンとなり、「半製品および在工品(製造過程中の製品)」は32.8%増の20兆775億ウォンでした。
 テレビ、スマートフォン、家電製品の消費が落ち込んだほか、サムスン電子の主力であるメモリー半導体の需要も低下したためと分析されています。

 こうした中、原材料価格も上昇し、コスト負担はさらに膨らんでいます。
 サムスン電子の昨年の原材料・商品調達額は112兆5919億ウォンで、令和4年を15%上回わりました。
 サムスン電子の原材料購買費用は過去10年間70兆-80兆ウォンでしたが、令和3年に90兆ウォンを超えたのに続き、令和4年は110兆ウォンを突破しました。
 ロシア・ウクライナ戦争の影響で世界的に原材料価格の上昇傾向が続き、主要企業の原材料調達コストが増大した影響と言えます。

 しかし、サムスン電子は強気で、令和5年3月20日、自然的・技術的減産は進めますが、人為的減産はしないという方針を打出しています。
 韓国のSKハイニックスとという会社と、アメリカのマイクロンは、昨年から損失を減らし市況反騰時期を繰り上げるために投資縮小と減産に舵を切っているのと対照的です。

 マイクロンは資金源が強固なため、SKハイニックスが最も大きな被害を受ける恐れがありそうです。
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