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2023年バックナンバー

雑記帳

日本人へのビザ発給再開を発表 在日中国大使館

 在日本中国大使館は、令和5年1月29日、日本人へのビザの発給を再開すると発表しました。

 中国政府は、令和5年1月10日から日本政府が中国からの入国者に対してとっている水際対策への対抗措置として日本から中国へ渡航する日本人へのビザの発給を停止していました。
 この問題をめぐっては岸田総理が「極めて遺憾」だと述べたのに対し中国政府側は日本の水際対策の「差別的制限措置を変更するよう希望する」として非難の応酬が続いていました。

 相互主義からすると、日本は中国人の入国について、日本はビザは発行するが、日本でのPCR検査をして、陽性になれば隔離するというものに対し、中国はビザは発行しないというもので、明らかに均衡を欠いていました。

 一説には、日本は、PCR検査の能力、隔離する人員施設が整っているのに対し、中国は、PCR検査の能力、隔離する人員施設が整っていないので、ビザは発行しないという方針をとったともいわれています。
 一説には、中国が、何を思ったのか、自国の不利に働くビザ発行停止で、日本を脅そうとした節もあります。中国の不利益が日本の不利益より大きいにもかかわらず。

 中国政府はこの間もビジネスや留学といった一部のビザの発給を行うなど柔軟な対応をとっており、ビザ発給停止による日中関係への悪影響を最小限に抑えたい意向が伺えました。
 中国政府としてはビザの発給を正式に再開することで日本からの投資やビジネスを促進したい狙いがあるものとみられます。

 日本にとって、中国の春節連休が令和5年1月27日で終わり、令和5年1月28日から業務再開していたのでこのタイミングでの発表になったようです。

 おかげで、春節の期間に、中国人旅行客は限られましたので、大多数の日本人にとっては有り難かったでしょうね。爆買いを期待する商店などは別ですが・・・

 ビジネスビザは水面下で発行されていたようですが、2月下旬から中国で新学期が始まり、留学ビザの申請が始まります。そういうタイミングもあり、再開を急いだのでしょう。
 もちろん、日本は何の見返りも与えませんでした。中国の都合ということがわかります。
 
 ちなみに、韓国はビザを発行しないままです。
 韓国には、見返りを要求しているのかもしれません。

 ただ、中国との経済的、人的関わりは、ひとたび問題が発生すると、中国は非常識なことをしますから、極めて大きなカントリーリスクになることは避けられません。
 中国に進出している企業は撤退も視野に考えるべきかと思います。

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