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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

複数の紙幣

 香港に行くと、複数の銀行が紙幣を出しています。

 香港上海銀行(HSBC)、スタンダードチャータード銀行、中國銀行(香港)有限公司(Bank of China(Hong Kong) Limited)の3社の紙幣です。

 発行元の銀行によって図柄は違っていますが、額面により印刷色が統一されていますから、色によって、価値がわかります。

 基本的に、どの紙幣も同じです。

 イギリスへ行くと、イングランドは、間違いなくエリザベス女王の描かれたイングランド銀行( Bank of England)の紙幣ですが、 スコットランドへ行くと若干異なります。

 もちろん、エリザベス女王の描かれたイングランド銀行の紙幣は通用します。

 それだけではなく、スコットランド銀行(Bank of Scotland)、王立スコットランド銀行(Royal Bank of Scotland)、その他、スライスデール銀行(Strathclyde Bank)の発行した紙幣があります。デザインは、イングランド銀行の紙幣と全く異なります。

 これらも、イングランド銀行の紙幣と等価で流通しています。

 ただ、スコットランドの紙幣を、イングランドで使おうとすると、受取りを拒否されることがありますから、スコットランドを出る前に、イングランド銀行の紙幣にかえておくのが正解です。

 かえておくのを忘れた時はどうしたらいいでしょうか。

 物品を購入しようとすると、イングランド銀行の紙幣でないと売れませんといわれることが間々あります。

 そういうときは、レストランで出せばいいのです。

 まず、イングランド銀行の紙幣をすべて財布から抜取り別のところに移します。スコットランドの紙幣と少額のコインしかないように見えます。クレジットカードも隠します。

 その金額+隠しておいたイングランド銀行紙幣一部の合計内で注文して、後払いする時、スコットランドの紙幣をあわせて出せば、嫌がってでも(「イングランド銀行の紙幣はないか」「クレジットカードはないか」と聞かれますが・・)受取ってくれます。法的に有効な貨幣ですから、無銭飲食ではありません。

 日本でも、国立銀行条例に基づいて、明治5年(1872年)に開設された国立銀行(民営銀行です)が、兌換紙幣や、後に不換紙幣を発行しています。

第一銀行などですね。ナンバー銀行とも呼ばれていました。

第一銀行は、現在のみずほ銀行ですが、銀行番号1です。なお、香川県の地銀といえば百十四銀行ですが(香川県外の書記官が書くと「一一四銀行」などと誤記しています。もっとも、自ら「114th Bank」といっています)、これもナンバー銀行がそのまま残っている例です。

 明治15年(1882年)に日本銀行が開設されると、国立銀行は民営化し普通銀行になり、紙幣発行も日本銀行のみが行うようになりました。

 日本に住んでいると、銀行券は1種類(1発行体)と思いがちですが、いろいろな発行体の紙幣が流通している国や地域があるのです。
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