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雑記帳

万里の長城

 中国国家文物局(日本の「文化庁」)は、約10年前の平成24年6月5日、万里の長城の長さが、現在知られているものの2倍以上の2万1196.18キロメートルと発表しました。
 国家文物局は、科学的地理測量システムを活用しこのような事実を確認したとのことです。

 「万里の長城」(中国の1里は500メートル)ですから5000キロメートルくらいだったのでしょう。
 測量と遺跡発掘技術の発展により、5000キロメートル、6300キロメートル、6700キロメートル、さらに、8001.8キロメートルとだんだん伸びてきました。

 このあたりまでなら、あまり問題はありませんでした。

 2万1196.18キロメートルは、万里の長城が、中国の最も西側の新疆ウイグル自治区から始まり、青海省・甘粛省・陝西省・河南省・山西省・遼寧省・吉林省を経て、東側の端の黒竜江省まで全15省・市・自治区で発見されたためと説明されています。

 高句麗と渤海遺跡が残っている中国東北部に万里の長城が存在したという主張を初めて公式化しました。
 中国は、平成21年、遼寧省丹東の高句麗の城「泊灼城」が万里の長城の一部と確認されたとして高句麗の城を含め始めました。今回の調査で新たな長城遺跡4万3721カ所を見つけ出したと発表しました。
 日本人は、現在の中国領の範囲内に万里の長城があったからといって、どうってことはなく、当たり前と考えますよね。

 韓国人が、こだわっているようです。
 韓国は「高句麗」と「渤海」は韓国の民族の国という立場をとっています。
 中国の発表した万里の長城に、吉林省にある高句麗の遺跡「老辺崗土長城」、黒竜江省にある渤海の遺跡「牡丹江辺墻」が含まれていることが問題なのだそうです。

 現在の中国と北朝鮮の国境は、鴨緑江、図満江(中国名・図們江)あたりです。

 韓国の歴史は、「高句麗」と「渤海」を含んでいて、鴨緑江、図満江(中国名・図們江)以南に限定されるとするのは「けしからん」ということですね。
 韓国が、「高句麗」と「渤海」の地域を、もともと韓国の民族が支配していたかどうかは疑問です。
 おそらく、ツングース、満州族系の国家というのが正しいようです。

 なお、中国が、北朝鮮が崩壊したとき自国に組込み、北朝鮮は中国史に含まれる高句麗の一部であったという見方を警戒する向きもあるようです。


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