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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

為替介入

 政府・日銀は、令和4年9月22日、1ドルが145円90銭となった時点において、ドル売り円買いの為替介入をしました。ドルが高くなりすぎたための介入です。
 手持ちのドルを市場で売却し、市場の円を購入します。
 一時、140円31円銭にまで円が高くなりました。

 ちなみに、平成23年10月31日から11月4日に、逆に、円売りドル買いの為替介入をしました。円が高くなりすぎたための介入です。
 手持ちの円を市場で売却し、市場のドルを購入します。
 円が、戦後最高値の1ドル75円32銭に上昇したためなされたもので、合計9兆円のドルを購入しました。

 政府・日銀が、平成23年10月31日から11月4日のドルを保有していたのかはわかりません。ただ、為替介入はしていません。
 1ドル=80円として、9兆円でドルを購入していますから、1125万ドルが政府・日銀の手許に残りました。
 現金で持っているのか、アメリカ国債で持っているのかわかりませんが、市場で徐々に売却していなければ、1125万ドルが政府・日銀の手許に残っていることになります。
 1125万ドルすべてを、1ドル=145円で売却したとすると、16兆3125万円の円が手に入ります。

 平成23年10月31日から11月4日の為替介入のドル全部を為替介入に使うとすれば、1125万ドルの原資があります。
 また、9兆円で購入したドルが、16兆3125万円になるわけですから、政府・日銀は、7兆円以上の「大もうけ」ということになります。

 なお、円売りの為替介入は、理論上無限大ですが、円買いの為替介入は外貨準備額の範囲内、令和3年12月末時点での外貨準備額約は1兆4058億ドルあります。
 ほとんどが財務省が持ち、日銀はわずか持っています。
 ただ、為替介入に使うドルは、外国の中央銀行の預金や国際機関の預金が使われるのが一般です。
 アメリカ国債を売却しようとすると、金融秩序を乱す大事になってしまいます。

 もっとも、令和3年12月末時点で約1兆4058億ドルあれば、単純に円換算すれば、政府・日銀は大もうけですね。
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