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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

ドル高

 ドル高円安が続いています。
 日本とアメリカの金利差が原因というのが一般です。

 ただ、他にも原因があります。

 外国のハゲタカファンドは、日本国債を多量に空売りしています。

 日銀が、長期国債を0.25%で無制限で買い入れています。
 日本が、円安に耐えきれず、長期国債の買入れを中止すれば、国債の金利は上がります。
 国債の金利が高くなれば、少ない元本でも、利息が多くもらえますから、国債の値段は下がります。
外国のハゲタカファンドは、日本国債を多量に空売りしていますから、安くなった国債で空売り分の国債で安値で売却できます。
 金額の単位が桁違いですから、外国のハゲタカファンドはおおもうけです。
 外国のハゲタカファンドといっても、政府系のファンドもあり、日本の金融取引が自由である以上、手の打ちようがありません。
 現在、売越し残高が4兆円にのぼっているそうです。

 また、中小企業を中心に定着しているドル調達の手法、「ノックアウト・オプション」も、ドル高円安に一役買っています。

 通常、ドルが必要な中小企業は、為替リスクのヘッジのため、将来一定の金額でドルを買う権利を購入しています。
 それだけならいいのですが、手数料を惜しんで、為替水準が一定水準を超えた円安になるとドルを買う権利が消滅する仕組みとなる、オプションを購入している中小企業があるのです。権利消失のラインは、多くの場合契約時よりずっと円安の水準に置かれます。
 なぜ、そのような、オプションを購入するかというと、そのような条件がついているオプションの方が安いからです。体力のない中小企業でが主として購入します。
 ドル円が145円近くまで上がるとほとんど誰も予想していませんから、例えば、1ドル140円を一度でも超えたら、ドルを買う権利が消滅して、高いスポットでドルを買わなければなりません。ノックアウト・オプションといいます。

 将来一定の金額でドルを買う権利を購入するということは、逆に、将来一定の金額でドルを買う権利を売る法人がいます。
 為替水準が一定水準を超えた円安になるとドルを買う権利が消滅する仕組みとなる、オプションを売却している法人にとっては、1ドル140円を一度でも超えれば大もうけですから、国債の空売りをします。
 140円とする契約もあったでしょうが、142円とする契約が多かったようです。その上の契約もあるでしょう。節目節目で、大損をする法人や個人がいます。
 次々と、ドルを買う権利が消滅して、高いスポットでドルを買わなければならない企業が増えてきます。
 すると、ドル需要が増えて、ドルが高騰することになります。
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