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雑記帳

ルクセンブルク

 君主が存在する国家を君主国、君主が存在しない国家を共和国といいます。

 現在、立憲君主国は、天皇が日本のみ、国王はイギリスやオランダやスペインやデンマークなどヨーロッパ諸国やサウジアラビアなど、その他、国王ではなく大公爵や公爵にすぎない君主の国はルクセンブルク(大公国)、モナコ、リヒテンシュタイン、アンドラ(公国)の4か国、国王ではなく首長国に過ぎない国はUAEなどです。

 いつのまにか、天皇(皇帝)のいる君主国は、日本だけになってしまいました。

 ドイツ留学中に、なぜ、日本はKaiser(天皇・皇帝)で、Koenig(国王)ではないのかと聞かれたことがあります。
 そういわれても、よくわかりませんね。
 「7世紀に、日本の国王が、中国の皇帝と対等の地位にあるという意味で『天皇』と名乗った。その王朝が今まで続いている」ただそれだけと答えておいた記憶があります。

 ただ、日本が「帝国」と呼ぶのにふさわしいのは、日露戦争から終戦までの40年くらいですね。

 大公国の、ルクセンブルクをみましょう。

 オランダ、ベルギーとあわせベネルクス3国と呼ばれ、ドイツとフランスに挟まれています。

 ルクセンブルクは、小さい国ですが、一人当たりGDPランキングの世界1の国です。
 人口は50万人くらいです。

 ルクセンブルクに住む人間の50%弱が外国人(外国人参政権は認められていません)。
 外国人のうち8~9割はEU出身者で、中でも多いのは、ポルトガル人、フランス人、イタリア人、ベルギー人、ドイツ人などです。

 言語はフランス語、ドイツ語、ルクセンブルク語の3つが公用語とされています。
 公的書類は全てフランス語ですが、ドイツ語は間違いなく通じます。

 かつてルクセンブルクは貧しい農業国にすぎませんでした。

 しかし、第二次世界戦後に、グッドイヤー、デュポン、モンサントなど国際的な大企業を誘致することに成功します。

 それをきっかけに一部の国内企業も成長していくことになりました。

 現在、国内産業は、大別して重工業と金融の二分野における割合が大きいといわれています。

 スイスと同様、ルクセンブルクは1990年代後半から、世界のお金の避難場所としてのポジションをアピールし、プライベートバンクが受け皿になりました。

 鉄鋼業がルクセンブルクの国内経済を牽引し、経済大国の基礎を築きました。その中心であった企業が「アルセロール」です。

 2006年、インドの「ミタルスチール」にアルセロールは買収されてしまいましたが、合併後の「アルセロール・ミタル」も依然として同国に本社機能を置いている大企業でありつづけています。

 また、法人税が安いので、他のEU諸国も本社を置いています。
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