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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

いわゆる人道回廊

 ウクライナへのロシアの侵略が激しくなっています。

 ロシアからウクライナに対し、人道回廊の提案がありました。

 人道回廊は、英語のhumanitarian corridorの直訳です。
 都市などで戦闘に巻き込まれた民間人の退避や食料などの搬入を目的に、一時的に戦闘を停止させることを目的とする通路のことをいいます。

 なぜ「人道」(humanitarian)という名前がついたのかわかりません。
 ドイツ語では、Fluchtkorridorといわれ、「Flucht」+「Korridor」、直訳すれば「避難回廊」です。

 日本のメディアでは、人道回廊と言っていますが、現実は違いますね。

 ロシアの場合、人道回廊・避難回廊自体が、ポーランドの方ではなく、ロシアやベラルーシに向かっていて捕虜にするつもりだとか、避難民が避難しているところを捕獲するつもりだとか、あるいは、攻撃を仕掛けて殺傷するつもりだとかいわれています。

 また、そうでなくても、人道回廊あるいは避難回廊をつくって、ある地域から避難民を逃がせば、残りはみんな戦闘員ということで、銃を乱射して無差別に殺そうが、爆弾を落として皆殺しにしようが構わないということですから、ある意味恐ろしいことです。
 ロシアは、シリア内戦で、現実に実行しています。

 あまり「人道回廊」=「すばらしい」と思わない方がいいです。

 また、停戦交渉も「好ましい」と考える人がいるかも知れませんが、停戦交渉中だからこそ激しい戦闘がなされます。
 停戦時の占領地が、停戦後の境界になるからです。
 朝鮮戦争がそうでしたね。

 日本のマスコミは、ナイーブすぎますね。


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