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2021年2022年バックナンバー

雑記帳

欧州へのLNG融通、経産相表明 3月に数十万トン規模

 萩生田光一経済産業相は、令和4年2月9日、欧州に液化天然ガス(LNG)の一部を融通する方針を表明しました。
 政府の要請に応じた日本企業がLNGを積んだ船を令和4年3月に欧州に着くように数隻向かわせます。数十万トン規模になります。

 日本に余裕があるわけではなく、ウクライナ情勢が緊迫する中、バイデン米大統領の協力要請に応じざるをえなかったということですね。
 日本のLNGの国内在庫は最大でも2週間分と多くはありません。
 国家備蓄もありませんが、国内での必要量を確保したうえで余剰分を売ることにします。

 EUはロシアから40%以上の前後800万トンのLNGのガス供給を受けています。
 日本の融通量の数十万トンは数%にすぎません。

 もともと、EU、とりわけドイツの政策ミスです。

 アメリカとヨーロッパはロシアがウクライナに侵攻した場合、ロシアへの経済制裁に踏切る方針です。
 ロシアは欧州へのガス供給を減らして対抗する恐れがあります。

 ドイツは、日本の東日本大震災の時、原子力発電停止の方向に舵をきりました。
 もちろん現在も稼働していますが、次第に縮小され0にする予定です。
 フランスなどから電力を輸入してしのぐという政策です。
地球温暖化防止ということで石油発電や石炭発電も縮小させています。

 本来は、地球温暖化防止という政策をとるなら、原子力発電を電力の柱とすべきでした。
 LNGは、石油発電や石炭発電に比べCO2の発生量は少ないですが、ロシアに依存しているLNGを主力とするというのが大きなミスです。

 メルケル前連邦首相は、ドイツ統一という偉業を成し遂げた故コール元首相に10日足りない超長期間の任期をつとめあげました。

 しかし、移民政策、エネルギー政策、対中国の接近などは、いずれも失敗で、負の遺産を押しつけて、連邦首相を辞めたことになります。


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