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2020年バックナンバー

雑記帳

インド太平洋に軍艦派遣 独国防相―中国警戒、自衛隊と訓練も・岸防衛相と討論へ

 ドイツのアネグレート・クランプ=カレンバウアー(Annegret Kramp-Karrenbauer)国防相は、令和2年12月12日までに、日本やオーストラリアなどインド太平洋諸国との連帯を示すため、ドイツ連邦軍のフリゲート艦1隻を近くインド太平洋地域に派遣すると表明しました。
 
 また、中国の南シナ海での領有権主張に強い警戒感を示し、自衛隊やインド太平洋諸国の軍隊と共同訓練を行う可能性にも言及しました。
 
 イギリスとフランスは、既にインド太平洋で軍艦を航行させていますが、ヨーロッパ外での作戦に比較的慎重なドイツの派遣は異例です。
 
 ドイツは9月にインド太平洋地域での外交・貿易指針を策定済み。中国が南シナ海の軍事拠点化など現状変更の試みを続ける中、国防相は海洋秩序の維持に向け、関与を強める方針を鮮明にしました。
 
 ドイツのクランプ=カレンバウアー国防相は、令和2年11月の岸信夫防衛相とのテレビ会談で「日独はルールに基づいた秩序保持で一致した」と説明しました。
 また、日本などと「訓練参加や海洋でのプレゼンス強化」を含む協力について協議していると述べました。
 
 クランプ=カレンバウアー国防相はまた、インド太平洋地域では北大西洋条約機構(NATO)も「積極的な役割」を果たしていくと強調し、令和3年1月に発足するバイデン次期米政権と協調していく考えを明らかにしました。
 
 フリゲート艦派遣については、時期や訓練参加、寄港先をめぐり各国と調整中だと語りました。
 
 具体的な派遣先は明言しませんでしたが、「ドイツと欧州が地域の安定に関心があることと、友好国への連帯を示す」と狙いを述べました。

 中国による南シナ海での領有権主張をめぐっては、「中国に外交や安全保障、経済政策で大きな野心があることは理解するが、他国に負担を強いてはならない」とけん制し、イギリスフランスと共同で、中国の主張を退けた平成28年の仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)判決の有効性を確認する声明を9月に国連に提出したと強調しました。
 
 対中包囲網ができつつあります。
 後G7の先進国で残っているのはイタリアですが、あまりあてにできないでしょう。
 
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