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2020年バックナンバー

雑記帳

日本の対外資産

 令和2年5月26日に財務省から公表されている「本邦対外資産負債残高の状況(令和元年末)」によれば、日本の企業や政府、個人が海外に持つ資産から負債を引いた対外純資産残高は、前年比+23兆円となる364兆5250億円と2年連続で増加していて、日本は29年連続で世界最大の対外債権国の座を維持しています。
 
 1 日本  3兆4308億ドル
 2 ドイツ 2兆7477億ドル
 3 中国  2兆1240億ドル
 
  もっとも、日本の国債等の債務1060兆円とさわがれているのも事実です。
 
 まず、政府が発行した国債のうち94.3%は、国内の民間・地方自治体などの資産でもあり、5.7%の外国人購入者の国債はすべて日本円建てということです。
  極端な話、円を刷れば、返済できます。
 
 ギリシャなどが深刻なのは、外国人が多くの国債をもっていることです。
 また、外貨建の国債があれば、札を刷ればインフレになりますから、そうもいきません。
 
 対外純資産とは、国全体として、政府、企業、個人が外国で保有している資産から、外国から国内への投資(負債)を差し引いたものを指します。
 
 対外資産としては外貨準備、援助、銀行の対外融資、日本企業の対外直接投資等があります。対外負債は外国人の対日証券投資、邦銀による外貨資金の借り入れなどがあります。
 
 対外純資産がプラスの場合、対外純資産といいますが、マイナスの場合は対外純債務といいます。
 
 一般的にいって、国際収支の経常勘定が大幅な黒字を続ければ、対外純資産は大きくなり、逆の場合には対外純債務が大きくなります。対外純資産が大きくなれば、外国からの利子や配当の受取りが外国への利子・配当の支払いを上回るため、経常収支の黒字がさらに大きくなります。逆に、対外純債務が大きくなれば、利子・配当が支払超過となるため、さらに経常赤字が増えることになります。
 
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