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2020年バックナンバー

雑記帳

探査機「はやぶさ2」のカプセルが着地 小惑星「リュウグウ」のサンプルが地球に帰還

 新型コロナウィルスの関係で暗いニュースが続きますが、「はやぶさ2」のニュースは朗報でした。
 
 探査機「はやぶさ2」は、地球から3億キロメートル離れた小惑星に飛んで行き試料を採取した後、約52億キロメートル飛行し、6年ぶりに地球の近くまで戻って、地球と火星の間の小惑星「リュウグウ」で採取した試料入りカプセルをオーストラリアの砂漠に落下させることに成功しました。
 
 試料カプセルを分離した「はやぶさ2」は地球に着陸せずに軌道を変更し、別の小惑星へと10年間の長い旅に再び出ます。
 
 平成22年に人類で初めて月以外の天体に「はやぶさ」を着陸させ、試料採取に成功しのにつづくミッションですが、平成26年に打上げられた「はやぶさ2」はロボットを利用して小惑星の地下物質まで採取した点に意義があります。
 
 「はやぶさ2」の功績で最大の難関は、表面がどのような状況か分からない小惑星に無事着陸したことです。
 JAXAは「はやぶさ2」の安全な着陸場所を見つけるため、岩石約1万個の大きさをすべて測量した。その中で表面が最も平坦な場所を選び、予想よりも60センチメートル離れたところに「タッチダウン」することに成功しました。
 
 はやぶさ2は試料採取のため、火薬が5キログラム入っている衝突装置を爆発させてクレーターを作りました。
 
 試料は、太陽系と生命の神秘を研究するために役立つ可能性があります。
 
 「はやぶさ2」の最初のミッションは、リュウグウから100ミリグラム以上のサンプルを採取するのが目的でした。
 
 リュウグウなどの小惑星は、太陽系を形成した物質がそのまま残ったものとされています。地球などの惑星を作ったものと同じ物質でできていますが、惑星にはなりませんでした。
 地球に存在する水の大半は、太陽系の初期、すい星によって運ばれてきたと長い間考えられてきました。
 しかし、すい星に含まれる水の含有物と、地球の海水の含有物が異なる場合もあるといわれています。
 一方で、太陽系外の小惑星に含まれる水の構成が、地球の水と似ていることもあります。リュウグウは現在の地球に近い軌道に乗る前、こうした冷たい場所からやってきたと考えられています。
 初期太陽系の地球に水を運んだのはすい星だろうと考えられてきました。
 しかし、もしかすると、もっと地球の近くにある、原始的で岩石ばかりの小惑星からもたられたのかもしれません。
 
 リュウグウのサンプルで、慎重に調べることになります。
 
 日本は、令和2年5月18日、宇宙作戦隊を創設しました。
 
 宇宙作戦隊は、スペースデブリ等を監視するという名目で創設された部隊で、航空自衛隊府中基地に防衛大臣直轄部隊として新編されました。
 
 将来の「宇宙戦争」を念頭に置いていると勘ぐる向きもあります。
 
 また、日本は、アメリカが280億ドル(約2兆9200億円)を投入して推進している月探査計画「アルテミス(Artemis)計画」に中核を担うパートナーとして参加することになっています。
 
 液体燃料のHⅡ2ロケット、固形燃料ロケットのイプシロン、人工衛星から、大気圏に突入してカプセルを無事に地上のねらった位置に落とせる技術、さらなる宇宙の技術を積み重ねてほしいですね。
 
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