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2020年バックナンバー

雑記帳

ビジネスクラスとエコノミークラス

 私が、国際線の飛行機にはじめて乗ったのは、昭和57年のドイツ留学のときです。
 
 それまでは、外国旅行したこともなく、パスポートすら持っていませんでした。最初のパスポートが「政府の命令により」という、一般の旅券とは違う「公用旅券」でした。
 
 私が留学した際の「公用旅券」は、5年有効、10年有効というものではなく、期限が定められておらず「帰国したら無効」というものでした。
 
 当時、最も高価な、変更払戻し自由のエコノミークラスの代金の航空券がもらえました。最も高価なエコノミークラスは、通常、ビジネスクラスにアップグレードしてもらえました。
 現在も同じかと思います。
 
 ただ、ビジネスクラスとエコノミークラスの差は、現在ほどではありませんでした。
 座席の大きさも、さほど変わりませんでしたし、食事も、ビジネスクラスだからと行って、さほど「豪華」でもありませんでした。
 
 ちなみに、エコノミークラスでは、音楽を聴くイアホンが有料だったはずです。
 今は違っています。
 
 ビジネスクラスは、快適になる一方です。
 路線にもよりますが、フルフラットだったり、シェル型だったりします。
 チェックインもエコノミーとは別で列に並ぶ必要なし、ラウンジも使えますし、優先的に荷物が出てきます。
 
 ただ、決定的な「欠陥」があります。
 
 ビジネスクラスに乗ろうが、エコノミークラスに乗ろうが、到着時間は全く同じということです。
 特急電車に乗るの快速電車に乗るのととわけがちがいます。

 世界的に格差が拡大していることを著書「21世紀の資本論」で指摘し、注目を集めたピケティ氏というフランスの経済学者がいます。
 
 そのピケティの名を借りて航空機内でも進む格差を「ピケティ航空」と題する人もいます。
 エコノミークラス、とりわけLCCでは、座席縮小競争が過熱する一方、ビジネスクラスは豪華になるばかりということですね。

 私は、エコノミー派です。
 航空券にお金をかけるくらいなら、ホテルや現地の食事にお金をかけるのは損と考えています。
 ただ、ホテルや現地の食事にもお金をだんだんかけなくなってきました。
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