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2020年バックナンバー

雑記帳

大阪都構想「否決」、マスコミ「疑惑の報道」がミスリードした結果だ

 
---引用開始---
 
(前略)
 
 投票戦も大詰めになった10月23日(金)、あるテレビ局での政治家討論において、山中智子市議(共産党)が松井一郎大阪市長に対し、「大阪都構想実現で行政コストが218億円増加する試算がある」と質問した。松井市長は誰の試算なのかと返答したが、山中市議は「財政に詳しい人」とはぐらかした。
 
 翌週投票日の一週間前、10月26日(月)の毎日新聞一面で「市4分割 コスト218億円増 大阪市財政局が試算」という記事が出た。「大阪市を四つの自治体に分割した場合」という書き出しで、総務省が規定する「基準財政需要額」がどうなるかという記事だった。
 
 この記事は、NHKと朝日新聞により追随され、広く流布された。これらの記事をもとに、大阪都構想がコストアップになると、自民党、共産党、学者らの都構想反対派に利用された。関係者の話によれば、この記事によって、大阪都構想への反対が急速に増えたようだ。
 
 27日(火)、大阪市財政局長が記者会見し、報道機関の求めに応じた機械的試算と釈明した。ただ、四分割とは四つの「政令市」に分割した場合とした。松井市長は、この試算は市長の知らないところで行われ、報道機関に伝えられたとした。追随したNHKと朝日新聞は、四つに分割を四つの「特別区」と報じたために、誤報となり小さく訂正した。
 
 29日(木)、大阪市財政局長が再び記者会見し、今回の試算は捏造試算だったと謝罪した。しかし、はじめに報じた毎日新聞からは、「四つの自治体」と報道したことなどから、記事の訂正と謝罪は行われなかった。
 
 日本維新の会の馬場伸幸幹事長は、29日衆院本会議代表質問で毎日新聞の報道を「誤情報」と批判した。毎日新聞報道について、まず、松井市長の知らないところで、財政局長の独断で報道機関に試算が伝えられていたとのが手続き的に大問題だ。この時期にやること自体、信じがたい暴挙である。
 
 しかも、そもそも「基準財政需要額」は実際の行政コストは無関係のもので、基準財政需要額によって行政コストアップとするのは適切ではなく、たんなるイメージ操作でしかない。
 
---引用終了---
 
 「4つの地方自治体」に分割すれば、218億円のコストがかかると毎日新聞が報じました。
 
 4つの「政令指定都市」に分割すれば、218億円のコストがかかるのは間違いありませんが、4つの「特別区」に分割すれば、コストは0です。
 
 大阪都構想は、4つの「特別区」に分割する案ですから、コストは0です。
 
 住民投票が実施されているのは、4つの「政令指定都市」ではなく、4つの「特別区」に分割する案の是非です。
 
 毎日新聞は、住民投票と全く関係のない4つの「政令指定都市」に分割したときのコストを、さも、住民投票に関係するかのように、投票1週間前に大きく報道しました。
 
 誤解した人も多かったでしょう。
 というか、わざと誤解させるために、報道したということでしょう。
 
 こういうことをしていると、新聞に対する信頼性を落とします。
 ネットの普及で、新聞をとらない人がふえましたから、毎日新聞も、いずれ消えゆく運命にあるのでしょうが・・・
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