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2020年バックナンバー

雑記帳

日韓の古代の仏像の展示

 平成28年、日本と韓国でそれぞれ国宝に指定されている仏像「半跏思惟像」を1体ずつ共同で展示する特別展がソウルの国立中央博物館で開催されました。 
 
 ほほえみを浮かべているような日韓の仏像の美を通して、文化交流を深めるのがねらいです。
 
 日本でも、東京国立博物館で展示されました。
 
 左が、国宝 半跏思惟像 飛鳥時代・7世紀 奈良・中宮寺門跡蔵、幹が、韓国国宝78号 半跏思惟像 三国時代・6世紀 韓国国立中央博物館蔵 です。
 
 半跏思惟像は、左足を下げ、右足をそのひざの上に組んで座り、右手をほおに添えて物思いにふける仏像をいいます。
 
 古代ギリシアの彫像に見られるアルカイックスマイルです。
 洋の東西を問わないとはこのことでしょう。
 松本清張の「古拙の笑み」という短編がありましたね。
 
 インドから中国、朝鮮半島をへて、日本に伝わり、日本や朝鮮半島では、6~8世紀に多数作られています。
 
 韓国で展示された日本側の半跏思惟像は中宮寺門跡に伝わる国宝で、海外で公開されるのは初めてです。
 韓国側は国立中央博物館が所蔵し、国宝として広く親しまれているそうです。
 
 また、この2体の仏像が一緒に展示されるのは初めてのことです。
 
  ところで、韓国に仏像を貸すと、日本が朝鮮半島から奪ったものだとして返してくれないという心配がありそうです。
 もう、韓国に文化財を貸す国はないかと思います。
 日本も、韓国に仏像は貸さない方針です。

 日本の国宝である半跏思惟像は「クスノキ」でつくられています。韓国のものは金属製です。
 
 クスノキは朝鮮半島では自生しません。
 仏像をつくるため、クスノキをわざわざ朝鮮半島にクスノキをもってくるはずはなく、日本の国宝である半跏思惟像は日本でつくられたものであることにケチのつけようがありません。
 無事、日本に返還されています。
 
 なお、朝鮮半島の伽耶・加羅や任那と呼ばれた地方から、前方後円墳の他、王を含め高貴な人の墓からクスノキの木棺がでることがあります。

 百済の武寧王陵の木棺もクスノキでできていました。
 朝鮮半島の伽耶・加羅や任那と呼ばれた地方に、倭の支配下にあったと考えるのが素直ですが、韓国は認めようとしていません。
 
 また、百済の武寧王が倭の人質として育ったことについても韓国は認めようとしません。
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