2020年バックナンバー
雑記帳
築20年を超えた木造住宅の資産価値はゼロ
弁護士という仕事をしていると、土地建物の価格が争いになることが多く、事件をこなしていると「門前の小僧習わぬ経を読む」となり、詳しくなります。
土地はともかく、一戸建ての木造建物は20年も経てば無価値になり、かえって、更地の方が取壊し費用がかからない分高額になるということがあります。
大手の仲介業者では、建物評価の計算表があります。
どのような構造か、どこのメーカーで建てたか、どのような素材を使っているか、メインテナンスはきっちりしているかなどをポイント化して、価格を計算します。
私も、事件で扱った、大手中古不動産業者の算定表をもっています。
築20年を超えた木造住宅(日本の住宅の約6割を占めています)の資産価値はゼロで間違いありません。
どのような構造か、どこのメーカーで建てたか、どのような素材を使っているかによっては、極端な場合、10年少しすぎて0になります。
なお、リフォームは加点自由になりません。
工務店は「これからは資産価値が重要。売る時にも大規模リフォームの方が有利ですよ」とのセールストークを言い、それに乗って、何百万円かけて、風呂やキッチン、トイレなどの水回りの交換、フローリングやクロスの張り替え、一部の間取りも変えたりしても、建物価格は上がりません。
売る予定のときは、大規模なリフォームはおすすめできません。
ずっと生涯住むという予定なら、大規模なリフォームも、おすすめの対象となります。
ずっと生涯住むという予定なら、大規模なリフォームも、おすすめの対象となります。
日本の木造家屋は、「資産」ではなく単なる「消費財」にすぎないという言われ方をしますね。