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2020年バックナンバー

雑記帳

GoToトラベルの恩恵は高級宿に人気集中、ビジネスホテルは閑古鳥

 政府の観光支援事業であるGoToトラベルを巡って、宿泊施設の間に「格差」が生まれています。
 
 端的に言えば、旅行代金が35%割り引かれるということですから(1泊1人2万円という限度があります)、宿泊費の高価な高級ホテルや高級旅館に宿泊すれば、値引額は大きくなり、ビジネスホテルなど安価な宿泊施設は、値引額は小さくなります。
 
 日本旅行業協会は、大手旅行サイトを使った令和2年8月の行き先別予約人数を集計したところ、32道府県で前年同月を上回ったそうです。
 
 値引き額が大きくなる高級宿に人気が集中しているそうです。
 高級な温泉旅館の価格が高い部屋から予約が埋まっていくという話はよく聞きます。
 
 また、新聞の広告でも、高級温泉旅館を巡る宣伝広告であふれています。
 
 他方、低価格帯の中小宿泊施設、特に出張が減ったビジネスホテルは閑古鳥が鳴いたままです。
 もともと、コロナ禍で、出張が減っているのもきいています。
 倹約家の外国人旅行者も来なくなりましたね。
 
 大阪市内の淀屋橋駅に近いアパホテルは税込み3000円くらい、GoToトラベル利用なら1950円くらいです。
 その昔、関空の連絡橋に船が衝突した台風の時、前夜から、同じアパホテルに宿泊していました。予約履歴をみると、税込み9980円となっています。5分の1ですね。
 GoToトラベルを利用しないとしても3分の1以下です。
 
 国は中小宿泊施設の利用が少ないまま予算を使い切ってしまう可能性があるため、既存の予算枠の中で中小向けの予算を確保する方針です。
 ただ、旅行者側にどう中小の利用を促すかなどが問題です。
 
 もちろん、○○円以下の宿泊費なら35%引きではなく50%引きということも可能かもしれませんが、35%引きが50%引きになったからといって、客が増えるとは考えられません。
 
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