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2020年バックナンバー

雑記帳

定期昇給とベースアップ

 令和2年3月11日、令和2年の春季労使交渉で主要各社が基本給を底上げするベースアップ(ベア)や一時金などを一斉に回答した。
 
 トヨタ自動車はベアを見送ると回答しました。
 
 「ベアゼロ」なのは7年ぶりとなります。
 
 賃上げ額は総額で月8600円。労組は組合員平均で月1万100円の賃上げを求めていた。一時金は6.5カ月の満額を回答しました。
 
 
 定期昇給とベースアップ(ベア)との違いは何でしょう。 
 
 「定期昇給」とは、年齢や勤続年数に応じて給与が上がることです。
 「ベースアップ」とは、給与の水準そのものを引き上げることです。
 
 「ベースアップ」の「ベース」とは「賃金表」のことです。
 
 賃金の計算の基礎になることから、「賃金表」を「ベース」と呼んでいます。
 退職金は、賃金表の「基本給」×「○○」と計算されますから、ベアがあれば退職金も上がります。
 
 「定期昇給」とは、会社にもよりますが、賃金制度に「毎年1回、定期に賃金を改定する」と定めている場合が多く、年齢・勤続に伴って賃金が上昇する仕組みとなっていることが多いです。
 
 地位が上がらなくても、極端にいえば、平社員のままでも、年齢・勤続に伴って賃金が上がります。
 「年功賃金体系」と呼ばれています。
 「定期昇給」は、下方硬直的で、いったん上がった水準からは、懲戒処分などの特別な事情が無い限り、賃金が増える一方で、減ることがありません。
 
 このところ、サラリーマンの給与の平均は下がってきました。
 
 残業が少なくなったということと、非正規雇用が増えて、平均給与を押下げていることがいわれています。
 
 もちろん、平社員から係長、係長から課長補佐、課長補佐から課長、課長から次長、次長から部長と昇格すれば、それぞれの地位に応じた賃金(役職手当)がもらえます。
 
 長引く不況の影響で、ベアなんてとんでもない、定期昇給制度そのものを廃止する企業もあります。
 
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