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2020年バックナンバー

雑記帳

赤字鉄道・紀州鉄道の存続

 和歌山県御坊市に「紀州鉄道」が走っています。
 
 紀州鉄道は、御坊駅と西御坊駅を結ぶ、営業距離2.7kmの短いローカル線です。
 ディーゼル車を走らせいます。
 
 ちなみに、和歌山県は、昭和50年(1975年)に電化率98.91%になっています。
 紀州鉄道が廃線になるか、電化がされれば(考えられませんが・・)、和歌山県の電化率は、限りなく100%に近づきます。
 
 100%にならないのは、和歌山県の最東端の新宮市にある新宮駅から、三重県との県境に当たる熊野川橋梁までの区間はJR東海の管轄で、ディーゼルしか走っていません。
 
 紀州鉄道の1日1km平均の利用者数(輸送密度)は8人/日で、全国で最も少ない数値です。
 経営は厳しく、距離が短いとはいえ赤字を垂れ流しています。
 普通なら、廃止やバス転換、沿線自治体である御坊市への支援要請もしていません。
 
 紀州鉄道が廃止にならない理由、それは「会社の看板」だからです。
 
 東京の不動産会社が、紀州鉄道の事業と名称を買いました。
 会社の名は紀州鉄道株式会社になっています。
 紀州鉄道は観光・リゾートホテル業界で有名な会社です。
 ホテル事業として、紀州鉄道軽井沢ホテル、紀州鉄道片瀬江ノ島ホテル、ホテルナチュレ大阪梅田のほか、会員制リゾートクラブを全国に展開しています。
 
 鉄道会社ということで信用があるということですね。
 
 観光・リゾートホテル業界は、ある意味「うさん臭く」見られがちですから。
 
 ということで、御坊市の紀州鉄道は、赤字を垂れ流しながらも走り続けていくということになります。
 
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