2020年バックナンバー
雑記帳
縦読み
縦読み
「縦読み」という言葉をご存じでしょうか。
テレビ欄の放送内容紹介の文章が記載されていますが、一番左端を縦に読んでみると、あるメッセージが記載されています。
縦読みの正確な起源はわかっていません。
ただ、日本では、日本では平安時代には既に原型が存在しているとされています。
「暗号」「恋人への思い」「批判」を、「それとなく」知らせるものです。
「暗号」「恋人への思い」「批判」を、「それとなく」知らせるものです。
「いろは歌」という、「歌」があります。
仮名が、全部1字ずつ出るようにして、なおかつ、ちゃんとした意味を持っている「歌」となっています。
いろはにほへと
ちりぬるを
わかよたれそ
つねならむ
うゐのおくやま
けふこえて
あさきゆめみし
ゑひもせす
ちりぬるを
わかよたれそ
つねならむ
うゐのおくやま
けふこえて
あさきゆめみし
ゑひもせす
意味からすると、上記の読み方になります。
ただ、通常は、以下の区切りをします。
いろはにほへ「と」
ちりぬるをわ「か」
よたれそつね「な」
らむうゐのお「く」
やまけふこえ「て」
あさきゆめみ「し」
ゑひもせ「す」
ちりぬるをわ「か」
よたれそつね「な」
らむうゐのお「く」
やまけふこえ「て」
あさきゆめみ「し」
ゑひもせ「す」
最後の文字を読むと「とかなくてしす」となり、「咎無くて死す」=「えん罪により死んでいく」という意味になります。
となると、いったい誰が「作者」だということになりますが、日本語の音韻は、時代によって少しずつ変わっていて、「いろは歌」の音韻の時代に、讒言により刑死した、あるいは、流刑地で死亡せざるをえなかった有名人は、みあたらないとされています。
無理に、「縦読み」することにこだわる必要はなく(それ自体が「怪しい」です)、また、「作者」をさがす必要もないと思います。
現在の日本語には「ゐ」「ゑ」がないわけですが、これらを抜いて、 仮名が、全部1字ずつ出るようにして、なおかつ、ちゃんとした意味を持っている「歌」をつくることは、そう難しくないとは思います。