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2020年バックナンバー

雑記帳

アウシュビッツ解放75年

 令和2年1月27日は、ナチスによるホロコースト(ユダヤ人とロマ人(ジプシー)などの大量虐殺)の舞台となったアウシュビッツ強制収容所の解放から75年の記念日でした。
 令和2年1月27日、ポーランドアウシュビッツ強制収容所で追悼式典が開かれました。
 
 アウシュビッツ強制収容所では第2次大戦中、ユダヤ人を中心に100万人以上が殺害されています。
 
 式典にはポーランドのドゥダ大統領、ドイツのシュタインマイヤー独大統領が参加しましたが、ロシアのプーチン大統領は招待されず、アメリカやイギリスなどの首脳級も参加しませんでした。
 
 ポーランドは、1939年に独ソ不可侵条約を結んでナチスドイツと同時にポーランドに攻め込んだ旧ソ連に開戦の責任があるという立場ですが、プーチン大統領は旧ソ連こそが解放者だと主張して譲りません。
 ドイツとソ連がポーランドを分割したというのが客観的でしょう。
 同時にポーランドに侵攻していますから。
 
 ロシアのプーチン大統領、アメリカのペンス副大統領、フランスのマクロン大統領らは令和2年1月23日にイスラエルで開かれた別の追悼式典に出席しました。
 ポーランドのドゥダ大統領はプーチン氏と同等の講演のチャンスが与えられていないと反発し、令和2年1月23日の式典には参加しませんでした。
 
 こうした状況のなか、極右や反ユダヤ主義勢力は勢いを増しています。
 
 ドイツでは令和元年10月、武装した反ユダヤ主義の男性がシナゴーグ(ユダヤ教会堂)を襲撃し、2人を殺害しました。
 
 ドイツのシュタインマイヤー大統領は令和2年1月27日23日に講演し「ドイツ人は歴史から学んだと言えたらいいが、憎悪が広がるなかでそうは言えない」と警鐘を鳴らしています。
 
 ちなみに、イスラエルの式典とポーランドの式典に出席した首脳はドイツのシュタインマイヤー大統領だけのようです。
 なお、ドイツの大統領に政治的権力はありません。現在、メルケル首相が行政権のトップです。
 
 なお、ドイツが謝罪や賠償をしているのは、基本的にユダヤ人に対するホロコーストや、それに象徴される迫害への補償であり、50万人が犠牲になったと言われるロマ人に対しては、まともな謝罪や賠償をしていません。
 
 謝罪や賠償を受けるためには、強くなければならないというのが現状のようです。
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