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2020年バックナンバー

雑記帳

JR東日本、新幹線基地約10メートルかさ上げ

 令和元年12月6日、JR東日本が台風19号で浸水被害に遭った長野市の新幹線車両センターの主要施設をかさ上げする方針を固めたことが分かりました。
 
 新幹線車両センターは、令和元年10月12日、台風19号による千曲川の氾濫で、4メートル程度浸水したため、車両に加え変電所や通信機器を置いた施設などが浸水し、信号の電源設備が故障するなどの被害がありました。
 新幹線車両を退避させなかったことで車両が浸水し、118億円分の被害がありました。
 
 車両センターはもともと、長野市のハザードマップで1000年に1度の大雨で10メートル以上浸水する可能性があるとされていました。
 
 平成9年のセンター開業時には2メートルかさ上げされていたのですが、不十分だったようです。
 
 JR東日本は長野市の基準にそって10メートル程度かさ上げします。
 また、車両の補修などに使う施設には止水板を取付ける工事をします。
 車両を留置している線路は地面に直接線路を敷いていて、かさ上げは難しく、災害時は新幹線を駅や他の車両センターに退避させることで、車両への浸水を防ぐ方針だそうです。
 
 新幹線車両センターは独立行政法人の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が保有し、JR東日本が借り受けています。
 かさ上げ費用害は、まず、JR東日本が加入している保険金でまかない、足りない分は鉄道・運輸機構に請求します。
 
 工事にかかる費用はこれから試算されますが、建設業界では費用が数十億円程度にのぼるとみられているとされています。
 
 120億円の損害を避けるために数十億円ですから、ある意味安いものですね。
 
 なお、台風19号では、雨というよりも強風が問題でしたから、高いところに新幹線車両を移動させないという当時の判断は間違っていなかったという意見もあるそうです。
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