2018年バックナンバー
雑記帳
香港紙「在韓米軍撤退なら日本と台湾が核開発の可能性」
香港紙「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」(SCMP)は、平成30年6月21日「在韓米軍が撤退すれば中国が最大の被害者になりかねない」と指摘するコラムを掲載しました。
中国は、米国のトランプ大統領が在韓米軍撤退の可能性に言及したことを中国は歓迎しているが、在韓米軍撤退は北東アジアの核戦争を招き、中国にとってはかえって打撃になる可能性があるというのです。
コラムを執筆したマイケル・ホン元シンガポール南洋理工大教授は「北東アジアの覇権を狙う中国は、在韓米軍の撤退を望んでいるが、これは在韓米軍が中国に与えていた二つの大きな恩恵を見過ごしている」と指摘しました。
米軍の駐留によって、日本は平和憲法を順守して再武装を諦める結果となり、中国本土から台湾に逃げて以降核兵器開発を望んでいた蒋介石も、開発を諦めざるを得なかったというのです。
しかし、在韓米軍の撤退によって北東アジアの安全保障が不安定になれば、日本は核兵器開発に乗り出す可能性があり、中国の脅威に直面している台湾も自らの生き残りのために核兵器を開発する可能性があるとホン教授は分析しています。
仮に、北朝鮮が非核化のまねごとだけをして、実際の非核化の約束を守らなかった場合、中国は、目と鼻の先に北朝鮮という核兵器の脅威があるという状況になります。
浮き沈みの多い中朝関係を考えると、北朝鮮の核も中国にとっては脅威になりうるわけです。