2018年バックナンバー
雑記帳
政府専用機
現在の日本の政府専用機は、ボーイング社の「747―400」2機で運用しています。
運用としては、1機が要人を乗せて飛ぶ際はもう1機が時間をおいて追いかけ、トラブルに備えます。
もっとも、常に、2機ペアということはありません。
1機が皇族、もう1機が政府高官という運用もありました。
平成5年から使われ、天皇陛下や皇族、首相の外国訪問などのため、海外へ飛んできました。
しかし、ボーイング社の「747―400」は燃費が悪いなどの問題もあり、現在、日系航空会社(全日空と日本航空)では全く運用されていません。
政府は、平成25年に後継機の検討を始め、翌年、同社製「777―300ER」2機を選びました。
平成30年7月4日、北海道の航空自衛隊千歳基地で行われた、毎年恒例の航空祭で、政府専用機2機が公開されました。
2機揃っての一般向け展示は初です。
政府専用機は、航空自衛隊が運用しています。機長、副操縦士、CAなど、すべて航空自衛隊隊員です。
従前は、政府専用機を担当する航空会社がJAL(日本航空)でした。
新しい政府専用機はANA(全日空)に変わります。
といっても、見た目は、航空会社がJALのようですね。
JALのシンボルカラーが赤、ANAのシンボルカラーが青ですが、政府専用機ですから、赤が基調になるのは仕方がないですね。
ただ、政府専用機を担当する航空会社が、日本航空から全日空にかわったということは、既に、フラッグ・キャリア(国を代表する航空会社)が、実質的に、日本航空から全日空にかわっていることを意味します。
日本の皇族や首相が新しい政府専用機に搭乗するときのタラップは、「JAL」ではなく「ANA」になります。
外国の要人がタラップから降りてくる際のタラップも、「JAL」ではなく「ANA」になるでしょう。
もっとも、フラッグ・キャリアは、必ずしも、どこの国にもあるというわけではありません。
アメリカは、パンアメリカン航空が、フラッグ・キャリアとされていましたが、同社の破綻により、空白となっています。