2018年バックナンバー
雑記帳
ユーロのコイン
ユーロの紙幣のデザインは、表も裏も、ユーロ圏参加国のどの国で作成されたものも同じです。
印刷された国がどこであるかは、紙幣の番号で確認するしかありません。
また、確認したところで、何の意味もありません。
ユーロ硬貨はどうでしょう。
表はどの国も同じデザインです。
「各国のユーロ硬貨の裏面」をご覧下さい。
裏面はそれぞれの国ごとに違うデザインを使っていますね。
ドイツは、マルク・ペニッヒ時代の効果を彷彿とさせるデザインのものがありますし、フランスはフラン・サンティーム時代の効果を彷彿とさせるデザインのものがあります。
基本的に地続きで、旅行者等の往来も多いので、釣り銭がたまって(どうしても、外国では、札を出して釣り銭をもらいがちになります。スーパーなどレジで金額が表示されるところで小銭を整理することが多いです)、硬貨の裏をみると、結構、いろいろな国でつくられた硬貨があることに気づきます。
ギリシャでつくられたユーロ硬貨の裏面には「エウローペー」が描かれています。
エウローペーは、ギリシャ神話に登場する姫です。
「ヨーロッパ」という地名の語源は、ギリシャの「エウローペー」ですね。
ギリシャを「ユーロ」に参加させたのは間違いだったというふうにいわれています。
ギリシャの、かつての通貨はドラクマでした。
ドラクマは、あまりにも不安定なため、外国にもっていっても、両替してくれないことがある通貨でした。つまり、ハードカレンシー(Hard Currency。国際的な取引市場において流通量が多く、容易に他国通貨との交換(為替)が可能な通貨)ではなく、ローカルカレンシーにすぎませんでした。
ギリシャ国民が、ギリシャ国内で、ドイツマルクやフランスフランに両替することなく、ドラクマのみをもってドイツやフランスに旅行しようとすると、ドラクマの両替ができずに途方に暮れたギリシャ人旅行者もいたかに聞いています。
ギリシャの経済は壊滅的になりました。
ユーロ参加はそもそも誤りだったということになります。
ユーロに加入して、自国の通貨の信用力が増加したとの錯覚が招いたのがギリシャ危機です。
ソブリンリスクはかわっていません。