2019年バックナンバー
雑記帳
地図と錯覚
私たちが、一番よく目にする地図は「メルカトル図法」です。
メルカトル図法の大きな特徴は「角度が正しい」つまり、十分狭い範囲だけを見ると形が正しいことです。
昔は、航海するのに、出発地と目的地との間に直線を引いて経線となす角度を測り、方位磁針を見ながら常にその角度へ進むようにすれば、目的地に到着するということで、重宝がられました。
ただ、高緯度に向かうにつれ距離や面積が拡大されることになります。
ロシアやカナダなど高緯度の国は、本当の大きさより大きく見えます。
アメリカが購入すると言い出したグリーンランドの面積は実際より17倍も拡大されていることになります。
アメリカが購入すると言い出したグリーンランドの面積は実際より17倍も拡大されていることになります。
今でも、一番よく目にする地図は「メルカトル図法」の地図ですね。
もともと球体の地球を、平面で表すことなど不可能です。
面積を忠実に地図をかこうとすると、1枚の紙ではなく、「つぎはぎ」になってしまいます。
面積を忠実に地図をかこうとすると、1枚の紙ではなく、「つぎはぎ」になってしまいます。
あと、メルカトル図法の地図は、方位を正しくあらわしません。
「方位」は、ある場所から目的地までの最短距離=「大圏コース」をとることを前提にしています。
方位を見る為に必要な地図は、正距方位図法といい、方位と距離の正しい地図のことをいいます。
東京から東の方位に進んでいくと、ハワイあたりをとおって、南米チリの、ブラジルの南あたりに向かいます。
なお、地球儀を見ればわかりますが、航空機の中にある地図やモニタなどに表示される地球はメルカトル図法であらわされていて、例えば、ドイツやアメリカ本土に行くときなど、直線ではなく、北に大きくゆがんだ線で表されます。
これが最短距離ということで、飛行機は最短距離を飛びます。
また、日本のメルカトル図法の地図は、日本を真ん中として、東の端は西ヨーロッパと西アフリカあたりより少し先まで、西の端はアメリカ東海岸やブラジルの西端から少し先までとなっています。他の国のたいていの地図も、自国が真ん中にえがかれています。
ドイツやイギリスの地図は、ドイツやイギリスを中心としていますから、東の端は日本と、それに続くアリューシャン列島まで、西の端はハワイあたりまでです。
太平洋戦争で、日本はハワイの真珠湾を攻撃しました。
西欧の一般人は「びっくり」したそうです。
西欧の人の見慣れている地図は、東の端は日本、西の端はハワイですから「なんでそんなに遠くを攻撃したのか」ということになるそうです。
西欧の一般人は「びっくり」したそうです。
西欧の人の見慣れている地図は、東の端は日本、西の端はハワイですから「なんでそんなに遠くを攻撃したのか」ということになるそうです。
日本人も同じで、西欧からアメリカ東海岸まで、途方もなく遠いと錯覚しがちですが、かなり近距離にあります。
ですから、大航海時代の帆船による「新大陸発見」があったのですね。
ですから、大航海時代の帆船による「新大陸発見」があったのですね。