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2019年バックナンバー

雑記帳

帝国大学

 ある事件関係で、あるホームページを見ました。 
 ある医院のホームページです。
 
 医師紹介欄に、以下のとおり記載されていました。
 「○○ ○○
  ○○○○学会認定・○○科専門医
  ○○高等学校卒業
   九州大学(旧・九州帝國大学)医学部卒業」
 
 九州大学が、九州帝國大学を承継した大学であることは常識です。
 高齢者の医師ではありません。
 お父さんが、私と同じくらいの年代です。
 本人は、戦後も戦後いいところです。
 
 その昔、帝国大学がありました。
 
 1 東京帝国大学(設立当時の名称「帝国大学」。1877年設立。現在の東京大学)
 2 京都帝国大学(1897年設立。現在の京都大学) 
 3 東北帝国大学(1907年設立。現在の東北大学) 
 4 九州帝国大学(1911年設立。現在の九州大学) 
 5 北海道帝国大学(1918年設立。現在の北海道大学) 
 6 京城帝国大学(1924年設立。現在のソウル大学) 
 7 台北帝国大学(1928年設立。現在の台湾大学) 
 8 大阪帝国大学(1931年設立。現在の大阪大学) 
 9 名古屋帝国大学(1939年設立。現在の名古屋大学)
 
 なぜ、「九州大学医学部卒業」ではなく、「九州大学(旧・九州帝國大学)医学部卒業」と記載したのでしょうか。
 
 どうも、医院が「広島」にあるというところがポイントのようです。
 
 九州大学は国立大学ですが、福岡大学は私立大学、北九州市立大学は市立大学です。
 
 自分は、国立大学を出ているということを強調したいのでしょう。
 
 当該医院は、広島県にありますから、九州大学、福岡大学、北九州大学といっても、患者さんは、「国立」「私立」「市立」の区別がつかず(例えば、福岡県にある医院なら、九州大学といえば、国立大学に決まっているとみんな知っているでしょう)、「私立」「市立」の大学を出ていると思われたくないということかもしれません。
 
 一般に、医師は、出身大学を気にします。
 法律家は、無頓着ですね。
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