2019年バックナンバー
雑記帳
横断歩道で自動車が停まらない問題
自動車の運転免許をとるときに、信号により交通整理がなされていないところにある横断歩道を渡ろうとする歩行者がいるときは、一旦停止しなければならないと教えられたはずです。
また、仮免をとって、路上講習の試験の時、横断歩道を渡ろうとする歩行者がいるとき一旦停止しないと、合格させてくれないから気をつけてと、指導員や他の講習生からいわれた方も多いかと思います。
あまり、守られていませんね。
歩行者のときは、まず、一旦停止をしてくれないものとして行動しなければ危険です。
日本全国どこでも同じです。
ドイツやスイスなどに行くと、横断歩道前で止まっていると、どう考えても日本なら、一旦停止せずに走って行くと考えられるタイミングで、ある程度強いブレーキをかけて自動車が止まり、先に行ってほしいと合図されてびっくりすることがあります。
平成30年10月にJAF(日本自動車連盟)が「信号機のない横断歩道における車の一時停止率」の調査結果を発表しました。
同調査はJAFが平成28年から毎年実施しており、平成29年には一時停止率が最も高い長野県のみ、県名を公表して紹介していましたが、平成30年の調査報告ではこれを全都道府県について公表したのです。
調査方法は、信号機のない交差点を各都道府県で2か所選出し、1か所につき50回、JAF職員が平日の日中に横断し、通過する車両が一時停止するかどうかを調べるというものです。
対象とする交差点の基準や、横断歩道における職員の立ち位置などを統一して行ってはいますが、JAFでは「調査場所は各都道府県内で2か所ずつであり、都道府県内すべての市町村の箇所で同様の数値(傾向)とは限りません」と注意書きをしています。
1位の停止率58.6%(長野県)から、ワースト1位の停止率0.9%(栃木県)まで、都道府県別のランキングが判明した効果は大きかったようです。
すごい差ですね。
「信号機のない横断歩道における車の一時停止率」0.9%でワースト1位とされた栃木県では、JAFの発表を受け県警が「止まってくれない『栃木県』」というスローガンを掲げた啓発チラシを5万枚、ポスターを2000枚作成し、街頭での広報活動などを行っています。
横断歩道における歩行者優先は「マナー」ではなく、違反すれば罰せられる「ルール」です。
本来「100%守らなければならないこと」です。
といっても、自分だけが停止したのでは、後ろの車に追突されるかも知れません。
早めにポンビングブレーキを掛けることが賢明かも知れません。
早めにポンビングブレーキを掛けることが賢明かも知れません。
難しいところですね。
ちなみに、国土交通省によりますと、日本では平成29年における自動車乗車中の交通事故死者数がG7(先進7か国。日本、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア)で最も低い一方、歩行中および自転車乗車中の死者数は人口10万人あたり2.0人と、G7でワーストだそうです。
ただ、逆に言えば、他の先進国は、自動車どおしの衝突事故が多いことになります。
市内でも、結構なスピードが出せるようになっています。