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2019年バックナンバー

雑記帳

即位礼正殿の儀

 令和元年10月22日、即位礼正殿の儀が執り行われます。
 
 今上天皇陛下が令和元年5月1日に天皇陛下が即位されてから約半年が経過しました。
 
 皇位・王位の承継に「Le Roi est mort, vive le Roi !」という言葉が用いられます。
 元の言葉はフランス語ですが、英語の「The king is dead! Long live the King!」が有名です。
 日本語訳は「王様は死んだ」「王様万歳!」です。
 「死んだ」方の王様は従前の王様です。
 「王様万歳!」方の王様は、新しい王様です。
 
 現君主が死亡したり退位しと同時に、次順位の君主(日本の場合は、皇太子、皇太孫、皇嗣)が、当然に、新君主になります。
 天皇になったり、国王になったりするわけです。
 
 即位礼正殿の儀は、天皇の地位の引継ぎの要件ではありません。

 即位礼正殿の儀は、天皇陛下は改めて古式装束「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」に身を包み、玉座「高御座(たかみくら)」で即位を宣明されます。
 
 即位礼正殿の儀は陛下が高御座に昇られた後、侍従が三種の神器のうち剣と璽(勾玉)、国璽をささげ持ち、高御座内の「案(あん)」と呼ばれる台に安置します。
 
 国家権力を象徴する三種の神器ですが、剣と璽(勾玉)が動かされるのみで、八咫鏡は最も重要なアマテラスオオミカミのご神体ですから、安置されたまま即位礼正殿の儀が執り行われるとされています。
 
 ドイツに留学していた当時、なぜ、日本の君主は「王」ではなくて「皇帝」なのかと聞かれました。
 
 7世紀に、大王であった天武天皇が「天皇」と名乗った。
 中国の皇帝と同格であることを宣言した。
 そのまま現在まで続いている。
 変える必要も理由もない。
 あっているでしょうか。多少違っているかも知れません。
 
 通常は、びっくりされます。
 2600年同一王朝が続くということは奇跡ともいえるでしょう。
 
 なお、中国の歴史書に登場する、天皇(当時は大王)とされる倭国の五人は5世紀で、1600年が文献上証明されています。
 
 「君が代は千代に八千代に」ということをお祈りいたします。
 
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