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2019年バックナンバー

雑記帳

30年前の質問・ワープロはいずれなくなるか?

 「ワープロはいずれなくなるか?」というメーカーへの質問に30年前のメーカー各社はどう答えた?

 

 DIME・平成31年1月12日
 

 

 DIMEが、30年前に各企業に質問し、その回答をそのまま紙面に掲載する「業界公開質問状」というコーナーがありました。

 

 質問は「ワープロは、いずれなくなるのですか?」という問いに対する、平成元年10月19日号の各社の回答が記載されています。

 

 NEC「ワープロは文書を書く機械として特化されていますから、その必要性はなくならないんじゃないかな」

 

 キヤノン「ワープロがパソコンに取り込まれることはないでしょう」

 

 シャープ「人間の扱う道具は使いやすいことがいちばんだと思いますから、ワープロは文書専用機として残るでしょう」

 

 東芝「そんなこと誰が言っているのですか。パソコンとワープロはこれからますます共存共栄していきますよ。今はワープロとパソコンの台数がほぼ同数ですが、将来的には、ワープロ10に対してパソコン1ぐらいの割合になると思います」

 

 富士通「たとえば車の会社を考えてみてください。セダンをワープロとすれば、パソコンはトラックに相当します」

 

 松下電器「5年前、パソコンの普及台数は100万台、今は120万台と伸びはゆるやかです。一方、ワープロは30万台が280万台にまで伸びています。この数字を見ただけでも、パソコン社会よりワープロ社会到来の方が早いと考える材料になります」

 

 文豪(NEC)、キャノワード(キヤノン)、書院(シャープ)、ルポ(東芝)、オアシス(富士通)、スララ(松下電器)というワープロ専用機が全盛だった時代です。

 

 当時は、パソコンと言えば、NEC9801シリーズが全盛で、本体、モニター、プリンターをあわせて買うと50万円やそこらはした時代でした。

 

 私は、自腹でシャープのミニ書院を買って、判決起案に利用していました。

 

 本体、モニター、プリンター一体で、15万円くらいしたと思います。

 

 私の指にペンだこがなくなったのはその頃でした。

 

 当てたのはNECだけでしたね。
 NECの担当者は「ワープロは文書を書く機械として特化されていますから、その必要性はなくならないんじゃないかな」「ただ、パソコンとワープロは分解すれば同じもの。基本的にはイコールなので、どちらかが消えることになってもそれは単に名前が変わっただけってことになると思います」

 

 その通りになりましたね。

 

 ただ、パソコンは、我が世の春を謳歌していた9801シリーズが落ち目になって、跡形もなくなったのは、皆さんご存じのとおりです。

 

 キヤノン、シャープ、東芝、富士通、松下電器(パナソニック)は、いずれも、パソコンではNECに歯が立ちませんでしたから、ワープロ専用機が伸びると、希望的観測ができたのでしょう。

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