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2019年バックナンバー

雑記帳

シルバーコレクター

 宇野昌磨選手(21)がフィギュアスケートの四大陸選手権で優勝しました。
 
 平成31年2月8日にショートプログラム、2月10日にフリースタイルで、フリースタイルでは、羽生結弦選手の別の大会での得点を上回りました。
 
 宇野昌磨選手の優勝は、羽生結弦選手の欠場という事情があったと指摘する人もいますが、羽生結弦選手が出場していたとしても、優勝できた可能性のある得点のようです。
 
 宇野昌磨選手が、大会に初めて出場したのは2015年の四大陸選手権で、この時は5位でした。
 
 2015-2016年シーズンのGPファイナルで銅メダルを得て、羽生結弦に続く存在として活躍をし始めましたが、2016-2017年はGPファイナル3位、四大陸では3位、世界選手権では2位、2017-2018年はGPファイナル、四大陸、五輪、世界選手権とすべて銀メダルでした。
 
 2022年のGPファイナルは4回転ジャンプで回転不足をとられるなどして、羽生結弦選手が欠場ながらも、ネーサン・チェン(米国)に敗れ2位に終わりました。
 
 宇野昌磨選手は「シルバーコレクター」と呼ばれていました。
 
 ある心理学者が、アスリートへ行った調査で、金、銀、銅のメダルを獲得した時の満足度を質問したそうです。
 
 普通なら金>銀>銅という順番を考えてしまいますね。
 しかし、現実は、実際は金>銅>銀の順番で満足度が高いという調査結果が出ました。
 
 理由はなぜでしょう。
 
 満足度というのはメダルを獲得した人が何を対象にしているかという部分が大きいからといわれています。
 
 金メダルを獲得した人が一番満足度が高いのは当然でしょう。
 
 銅メダリストが銀メダリストよりも満足度が高いのはどうしてでしょうか。
 銅メダリストが自身の達成感を得るために比較する対象が、メダルを獲得できなかった他のアスリートだからといわれています。
 滑り込みとはいえ、メダルを獲得し、表彰台に上ったということで満足が大きいわけです。
 もちろん金メダルや銀メダルが欲しかったでしょうが、メダルなし、表彰台に上れずというよりよいと考える傾向にあるようです。
 
 銀メダリストというのは、すぐそばに比較対象として金メダルリストがいます。
 あと一歩で金メダルを獲得できたかもしれません。メダルを獲得できたことに変わりはないのですが、あと一歩で金メダルに近いところまで来れらたのに、金メダルをとれなかったことになります。
 メダル獲得が出来たこと自体よりも、あと一歩届かなかったという悔しさが、金メダリストと自分自身を比較することで、満足度が低くなるようです。
 
 羽生結弦選手が24歳、宇野昌磨選手が21歳ということを考えれば、羽生結弦選手が出場していたとしても、世界一になれる可能性は高いのではないでしょうか。
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