2012年バックナンバー
国家公務員の退職金の引下げ
国家公務員の退職金に共済年金の上乗せ部分(職域加算)を加えた給付総額が、民間水準より高いため、「官民格差」をなくす狙いです。
「公務員の退職金」をご覧下さい。
国家公務員の退職給付の平均支給額は現在、民間水準より約403万円高く、平成25年1月から1年半かけ、3段階に分けて14.9%削減し、平均2707万1000円から、2304万5000円に下げるというものです。
このほか、共済年金と厚生年金の一元化により、平成27年に廃止される職域加算に代わり、新たに加算措置をする関連法案も閣議決定されました。
現在の「職域加算」では、1か月当たりおよそ2万円が年金に上乗せされていますが(昭和21年4月2日以降に生まれた人で、加入年数が20年以上の場合には報酬比例部分の20%(加入年数が20年未満の場合には10%)に相当する額が職域年金として加算されます)、新しい制度は、国債の利回りなどで受取額が増減する仕組みとなり、1か月当たりおよそ1万8000円が上乗せされる見込みです。
ちなみに、私は、司法修習生時代2年間、裁判官時代10年間の合計12年間144か月、国家公務員共済に、加入しているのですが、報酬比例の年金額が、思わず「わらってしまう」ほど低く、加算があろうが無かろうが、どちらでも関係なさそうです。
まあ、仕方のないところでしょうね。
ちなみに、私と同時に裁判官に任官した人は、65歳の定年まで、もっとも若い人で理論上8年5か月です。ちなみに、私が裁判官を続けていたら、あと7年9か月で定年でした。
関西に住む同期(司法修習32期)の裁判官・検察官・弁護士で忘年会をします。
私も、幹事をしたりします。
そろそろ、退官後どうするかなどの話にもなります。
裁判官は、平均年齢が低いですから(任官時に事実上の年齢制限があります)、まだまだ「これから」という人もいますが、退職金が減らないうちに、依願退官するという人も出てくるでしょう。
平成24年3月31日には、4月1日に報酬(退職金算出の基礎となります)が大きくカットされる前に、依願退職した人が結構いたことは、先ほどのコラムに書いたとおりです。