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2013年バックナンバー

北朝鮮の近距離砲発射実験

北朝鮮は、平成25年4月18日から3日連続で、ミサイル4発を、江原道元山市付近から日本海に向け発射しました。北朝鮮の朝鮮中央通信によると、祖国平和統一委員会は「米韓軍に対応するための通常訓練」と表明しています。

 韓国の国防省報道官は、平成25年4月21日、北朝鮮による短距離ミサイル発射について、弾道ミサイル技術を用いた発射を禁じた国連安全保障理事会決議の「違反」との見解を示す一方、米国は「必ずしも国際義務に違反しているとはいえない」(国防総省報道官)とし、ロシアもラブロフ外相が「非難するまでには至らない」との認識を示し、米露と韓国との間で判断が割れています。

 KN09ミサイルは、KN02(旧ソ連製SS21)ミサイルの射程距離を伸ばし、正確度を高めた新型ミサイルで、非武装地帯(DMZ)から160キロ離れた京畿道平沢市や烏山市の米軍基地を攻撃できます。
 あるいは、北朝鮮が中国の多連装ロケットシステムWS1B(射程距離180キロ)またはWS2(射程距離200キロ)を導入して改良した、300ミリ以上の新型放射砲(多連装ロケット砲)の発射実験を行った可能性もあるとみられています。


 北朝鮮は、韓国との経済協力事業の開城工業団地の操業停止問題で、韓国側の対話要求を無視しています。
 朴槿恵政権に対話の糸口さえつかませず、朴政権の「抑止力と支援、対話」による平和構築策は空転し、韓国は北朝鮮に揺さぶられ続けていることになります。

 一方、米国は「北朝鮮が中距離弾道ミサイルを発射台から撤去したことに加え、日本との対話に応じたことから、対話模索に転じた可能性を見極めるため、過度に刺激しない対応に出ている」とみています。


 韓国と北朝鮮は、軍事境界線(Military Demarcation Line)をはさんで対峙しています。
 韓国と北朝鮮は、現在「休戦中」にすぎません。

 ソウルは、地理的に軍事境界線まで約50kmの位置にあります。
 50kmという距離は、大阪市(大阪市役所)と京都市(京都市役所)の間の距離です。

 北朝鮮がその気になれば、ソウルは、短距離ミサイルや長距離砲の射程範囲内にありますから、簡単に「火の海」となります。核も長距離ミサイルもいりません。
 もちろん、短距離ミサイルや長距離砲の発射地点を爆撃すればよいのですが、遅すぎますし、移動式の場合、爆撃も容易ではありません。

 西ドイツが、フランス国境に近いボンに首都をおいたのと、大きな違いです。

 どういう思考回路をしているのか、わかりません。
 同胞が、攻撃しないと考えるのは甘いと思います。

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