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2015年~2017年バックナンバー

スペック

 大阪弁護士会から「71期司法修習生の就職活動」についてのファクシミリが来ました。
 私が32期ですから、ずいぶん年月が経ったと思っています。
 
 「スペック」という言葉をご存知でしょうか。
 
 スペックとは、英語で spec (specification)のことです。
 
 日本語に訳せば「仕様」です。
 
 通常は工業製品に用いられます。
 
 自動車ならば、馬力は何馬力、燃費ならば、リッターあたり何キロメートルと、カタログに掲載されているのが、「スペック」です。
 
 パソコンなら、CPUの種類が何か、速度はどれくらいか、メモリはどれだけか、HDDはどれだけかと、カタログに掲載されているのが、「スペック」です。
 
 人間に使われるようになってきています。

  近ころ、法律事務所が、修習生をイソ弁に採用しようとするとき、「スペック」を考慮するということを聞きました。
 
 私は、イソ弁を採用したことがありません。
  ですから、あくまで、ネットなどからの「伝聞」です。
 
 法律事務所が、イソ弁に採用しようとするとき、重視する修習生の「スペック」は以下のようなものらしいです。
 
 なお、協調性、人柄、やる気などは、客観的ではないので「スペック」とはいえないようです。
 
年齢
 出身大学(学部と法科大学院)
 司法試験の合格までの、不合格の回数、「受控え」の回数(不合格1回とカウントします)
 司法試験の成績(合格者1500人中何番か、2回試験=修了試験の成績がわかる前に内定をしますから、2回試験の成績は含まれません)
 年齢
 性別
 
 そういえば、今にはじまったことではありません。
 
  また、法律事務所に限りません。
 
 私が裁判官になったころ、裁判所は「上記のスペック」+「2回試験の成績」-「性別」で、司法修習生から裁判官を採用したようです。
 
 裁判所は、女性裁判官歓迎です。一般に、まじめですし、良くできます。
 痴漢や盗撮で逮捕されることもないし・・というのは冗談です。
 
 裁判所は、司法研修所、実務修習地の指導官により、協調性、人柄、やる気などの情報を入れていました。
  実務修習地では、部長が採点するわけですが、実際の指導は他の裁判官がすることがあるわけで、私自身も、意見を求められたことがあります。
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