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2015年~2017年バックナンバー

大型連休の宿泊客

JTBが、平成27年4月2日まとめた、平成27年の大型連休(ゴールデンウイーク)の旅行動向によると、国内と海外をあわせた旅行人数は2386万人と前年から2.9%増え、過去最高の予想となるそうです。

 平成27年4月25日~5月5日に1泊以上の旅行に出発する人数を推計した数です。
 日帰りは含みません。

 国内旅行は3.0%増の2335万人と最高となる見通しで、海外旅行は0.4%減の50万2000人となる見通しです。

 宿泊費や土産代などの旅行による消費額は6.9%増の9683億円となる見通しで、JTBの大谷恭久常務は「平成26年4月の消費増税の影響が和らぎ、旅行マインドが回復し始めている」と話していて、株価上昇や企業の賃上げが広がっていることも追風となっています。

 今年のゴールデンウィーク後半(5月2日~6日)は5連休と日並びがいいですね。

 国内旅行は長期化、遠距離化の傾向が高まっているそうです。
 中でも、8地方区分(北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州)内で複数県をまたいだ周遊旅行は、前年比プラス69.6%、3連泊以上の区分内周遊旅行は前年比プラス76.9%と大きく伸長しているそうです。
 国内旅行は、方面別では北陸方面が伸びます。
 JTBや阪急交通社は首都圏発の北陸方面のツアーの予約者数が前年の5倍に増えているそうです。日本旅行は北陸関連の旅行商品を4.5倍に拡充しました。
 関西方面はユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)の新エリアの開業効果が続いています。

 海外旅行は、ヨーロッパ方面が9.8%減と苦戦しています。
 5月2~6日の5連休にとどまり、欧州方面など長期間の旅行は計画しにくいそうですが、ハワイやグアムなど「日本人に定番の旅行先は堅調」でしたが補えなかったそうです。
 韓国は近場ですが、減っています。平成26年の調査では23.7%減、平成25年調査では10.9%減と、朴政権が発足した平成25年以降、3年連続で2ケタ減です。
 旅行者数も平成24年には12万8000人と地域別で断トツでしたが、今年の推計は7万5000人と、2位の中国(同7万4000人)に迫られています。

楽天トラベルによる「宿泊予約者 行き先前年同期比ランキングTOP10」は以下の通りだそうです。10県が倍増しています。富山県・石川県は明らかに新幹線開通です。

 1位)新潟県(+113.7%)
 2位)茨城県(+104.6%)
 3位)富山県(+102.4%)
 4位)石川県(+102.3%)
 5位)群馬県(+101.1%)
 6位)和歌山県(+98.2%)
 7位)長野県(+95.3%)
 8位)栃木県(+94.4%)
 9位)山梨県(+91.6%)
 10位)山形県(+89.7%)

 茨城県の2位は、茨城空港発着のLCCを利用する旅行者の宿泊地となっているからだそうです。
 LCCは早朝・深夜の発着が多いですからね。
 茨城県に観光名所は多くありません。もともと宿泊客が少なかったから2倍になったのでしょうし・・

 和歌山県は、今年で開創1200年の節目を迎え大キャンペーンを張っています。大型連休期間中には「金堂御本尊」が初公開されるほか、「金剛峯寺御本尊」が16年ぶりに公開されるなど多くのイベントが開催されます。
 中国人旅行客の、和歌山市の初日、最終日の宿泊がおおいでしょうね。

 長野県は、7年に1度の善光寺(長野市)の御開帳など注目の観光地が多く、ガソリン代の値下がり効果で自動車旅行も増えるそうです。

 新潟県、群馬県、栃木県、山梨県、山形県の増加原因はわかりません。

 「平成の修理」を終えた姫路城(兵庫県)は、旅行客は多いのでしょうが、交通の便が余りに良すぎるので(新幹線停車駅・JR新快速で大阪から1時間)、宿泊客は伸びません。
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